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日本の周辺では中国が現状変更の試みを続け、警戒感が高まっています。今年は戦後80年。日本テレビはNNN各局とともに「いまを、戦前にさせない」をテーマに考えます。2回目は、台湾有事が日本に及ぼす影響について小野高弘解説委員と考えます。
■「戦前」を思わせるような危険性
杉原凜アナウンサー
「戦後80年となる今年、私たちは『いまを、戦前にさせない』をテーマに、様々な特集をお送りします」
小野高弘・日本テレビ解説委員
「『戦前』という言葉をなぜ使うかというと、いま、日本を取り巻く環境は戦前を思わせるような危険性をはらんでいるからです。その1つが台湾有事。もし台湾有事が起きたら私たちの生活がどうなるのかも考えます」
■大型武器も…中国海警局の船が侵入
尖閣諸島の魚釣島。石垣島の北、約170キロに位置しています。石垣市議の仲間均さん提供の映像では、高級魚のアカマチ(ハマダイ)が釣り上げられていました。古くから、日本の漁師がここで漁を行ってきました。
しかし、いま周囲を見渡すと中国の船が。映像では「中国海警局、領海侵入しております。巡視船2隻が警備にあたっています」という声が収められています。
尖閣諸島の領有権を主張する中国。2008年以降に領海侵入するようになりました。近年では日本漁船を追って領海侵入するケースも増え、領海や日本の漁船を守る海上保安庁の巡視船とにらみ合いになることが常態化しています。
さらに、これまで一部の船しか搭載していなかった大型の武器を去年6月以降、尖閣諸島に現れる全ての海警局の船が搭載するようになりました。少しずつ、しかし着々と現状変更の試みを続けています。
■中国、2回の大規模な軍事演習
その中国がいま見据えているのが、台湾の統一です。去年5月、中国が台湾独立派とみなす頼清徳氏が台湾総統に就任すると、台湾への武力侵攻を想定した大規模な軍事演習を5月と10月、2回にわたり実施しました。
中国軍は「独立を求める行為に対する警告だ」として、台湾を強くけん制しています。防衛省の幹部は「中国が様々な社会不安や経済への不満を解消する手段として、台湾侵攻に踏み切るかもしれないと危惧している」と話します。