エスカレーターの立ち位置:東西で違うのはなぜ? 京都の謎に迫る!

エスカレーターの左右どちらに立つべきか、迷ったことはありませんか? 関東では左、関西では右…というのはよく聞く話ですが、実はもっと複雑な事情があるようです。この記事では、エスカレーターの立ち位置の謎を解き明かし、特に京都の特殊な事情に迫ります。

関東と関西:エスカレーター立ち位置のルーツ

関東の「左立ち」:武士の時代からの名残り

関東以北でエスカレーターの左側に立つのは、実は江戸時代の武士の習慣に由来すると言われています。武士は左側に刀を差していたため、刀同士がぶつからないよう左側通行が一般的でした。この名残が現代のエスカレーターにも受け継がれているという説が有力です。 日本の道路が左側通行であることも、この習慣に影響を与えていると考えられます。

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関西の「右立ち」:阪急電鉄の取り組みが鍵

一方、関西、特に大阪でエスカレーター右側立ちが定着したのは、1970年の大阪万博がきっかけでした。国際標準に合わせようと、阪急電鉄が梅田駅で右側立ちを推進。当時、阪急電鉄は「お歩きになる方のために左側をお空けください」というアナウンスを長年流し続け、この影響で大阪を中心に右側立ちが広まりました。

京都のエスカレーター:左右混在の謎

京都のエスカレーター事情:複雑な背景

同じ関西でも、京都ではエスカレーターの立ち位置が左右混在しているという不思議な現象が見られます。 SNSでも、京都のエスカレーターの立ち位置に戸惑う声が多数上がっています。

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京都市交通局運輸部の担当者によると、「昔の慣習で右側は開けておくという暗黙の了解があった」とのこと。つまり、大阪万博や阪急電鉄の影響を受ける以前の慣習が、京都では色濃く残っているのです。 「エスカレーターマナー研究会」(仮称)代表の山田花子さん(仮名)は、「京都は歴史的な街であり、古い慣習が残りやすい土壌がある。そのため、エスカレーターの立ち位置にも、過去の文化が影響していると考えられる」と指摘しています。

観光都市・京都:人の流れが慣習に影響?

しかし、京都のエスカレーターの立ち位置が複雑な理由はそれだけではありません。京都は日本有数の観光都市。関東をはじめ、全国各地から観光客が訪れます。この人の流れが、エスカレーターの立ち位置にも影響を与えていると考えられます。 大阪からの人の流入で右側立ちの文化も入り込み、関東からの観光客は左側立ちをするため、結果として左右混在の状況が生まれたと言えるでしょう。

まとめ:地域の歴史と文化が反映されたエスカレーター

エスカレーターの立ち位置は、一見些細な習慣に見えますが、実はその地域の歴史や文化を反映した奥深いものです。 関東の武士文化、大阪万博の影響、そして京都の伝統と観光客の流入…様々な要因が絡み合い、現在のエスカレーター事情が形成されているのです。 皆さんの街では、エスカレーターの立ち位置はどうなっていますか? ぜひ周りの人と話してみて、地域の文化を再発見してみてくださいね。