インドのカルナータカ州バンディプールにあるトラ保護区で、野生のゾウを撮影しようとした観光客の男性がゾウに踏みつけられる事故が発生しました。幸い男性は軽傷で済みましたが、今回の事態は野生動物との適切な距離を保つことの重要性を改めて浮き彫りにしています。
この緊迫した状況は動画に記録されており、ゾウが男性を追いかけ、地面に押さえつける様子が捉えられています。現場にいた人々によると、ゾウは当初、トラックから落ちたニンジンを穏やかに食べていたといいます。しかし、男性がゾウに近づき、フラッシュを使用して撮影を試みたことで状況は一変。光に反応したゾウは男性に突進しました。男性は逃げようとしましたが転倒し、ゾウに体を押さえつけられました。周囲の人々が大きな声を上げてゾウを威嚇したことで、ゾウは後退し、男性は無事に逃れることができました。
ゾウに踏みつけられる男性の緊迫した瞬間を捉えたイメージ画像。野生動物との安全な距離の重要性を示す。
インド野生動物保護団体「Wildlife Trust of India」によると、インド国内では年間およそ500人がゾウに襲われ、命を落としています。インド森林局(IFS)職員のパルヴィーン・カスワン氏は、自身のX(旧Twitter)で今回の動画に触れ、「痛ましい出来事だ。これは避けることができたはずの状況。どんな動物にも安全な距離感があり、私たちはそれに従わなければならない」と注意を促しています。
今回の事例は、観光目的であっても野生動物に接近する際には、常に危険が伴うことを示しています。特に野生のゾウは予測不能な行動を取ることがあり、彼らの生息域では人間が細心の注意を払う必要があります。動物の行動を尊重し、安全な距離を保つことが、不測の事態を避けるための最も重要な予防策となります。
参照元
- Yahoo!ニュース: https://news.yahoo.co.jp/articles/66bbdf7d82275e240ecd4af3070555a6868973e9
- BuzzFeed Japan: https://www.buzzfeed.com/jp/bfjapan/elephant-attack-man-who-tried-to-take-picture-1
- NDTV (間接参照)
- Wildlife Trust of India (間接参照)