人生100年時代と言われる現代において、終活はもはや高齢者だけのテーマではありません。 経済アナリスト森永卓郎氏は、ステージ4の末期がんと診断され、余命4ヶ月を宣告されたことをきっかけに、自身の終活体験を赤裸々に語っています。この記事では、森永氏の経験から学ぶ、後悔しないための生前整理のポイントを分かりやすく解説します。
遺言:後悔しないための生前整理のススメ
森永氏は、自身の父親の死後、相続にまつわる様々な問題に直面した経験から、家族に同様の苦しみを味わわせたくないという思いから、生前整理を決意しました。 「きちんと死に支度をしてから逝きたい」という強い意志のもと、書籍、財産、仕事、人間関係など、多岐にわたる整理に取り組み、ほぼ完了したといいます。
思い切って処分!必要なものは買い戻せばいい
生前整理の最初のステップは、必要なものと不要なものを仕分けることですが、多くの人がこの段階でつまずいてしまいます。 思い出が蘇ってきたり、まだ必要になるかもしれないという思いから、なかなか手が進まないものです。 森永氏は、数千冊に及ぶ蔵書を整理する際に、「すべて処分し、どうしても必要なものは買い直す」という方法をとりました。 実際には買い直す必要が生じたものはごくわずかだったそうで、メルカリなどのフリマアプリを活用することで、絶版になった書籍も簡単に入手できたといいます。
alt=森永卓郎氏が所有していた膨大な蔵書。生前整理では思い切って処分したという。
コレクションは次世代へ:私設博物館「B宝館」の秘宝
一方、60年かけて収集したコレクションは、森永氏にとって手放せない宝物でした。 トミカのミニカー、グリコのおまけ、空き缶、ボトルキャップなど、多岐にわたるコレクションは、埼玉県所沢市に建てた私設博物館「B宝館」に収蔵されています。 これらのコレクションは次男に譲渡されることになり、森永氏の手元を離れましたが、その価値は次世代へと受け継がれていくことでしょう。
生前整理は早めの準備が肝心
森永氏は、生前整理を後回しにせず、早めに取り組むことの重要性を強調しています。 業者に依頼することで費用がかさんでしまったことを反省点として挙げており、「少しずつでも早めに始めていれば、コストを抑えられた」と語っています。
B宝館:12万点のコレクションのベスト3
森永氏の私設博物館「B宝館」には、約12万点にも及ぶコレクションが展示されています。その中でも特に思い入れの深いアイテムベスト3を紹介します。
- ニュースステーション最終回で久米宏氏が飲んだビールの空き瓶
- 堀江貴文氏が刑務所内で履いていたサンダル
- キャメロン・ディアスがサインしたキャラメル
これらの品々には、それぞれに思い出が詰まっているといいます。 コレクションの管理は次男に一任されており、今後の展示方法なども検討していくそうです。 専門家である「山田一郎」氏(仮名、コレクション管理コンサルタント)は、「このような個人的なコレクションは、時代背景や個人の思いが反映されており、貴重な文化的資料となる可能性がある」と指摘しています。
まとめ:自分らしい終活を見つけよう
森永氏の終活体験は、私たちに多くの示唆を与えてくれます。 生前整理は、単なる身の回りの整理整頓ではなく、自分の人生を振り返り、これからの人生をどう生きるかを考える貴重な機会です。 自分らしい終活の形を見つけることが、後悔のない人生を送るための第一歩となるでしょう。