日産が苦境を脱するため、三菱自動車のPHEVシステムを採用するとの報道が話題を呼んでいます。2024年11月の決算発表以降、何かと厳しい状況にある日産ですが、この戦略で復活ののろしを上げることができるのでしょうか? 特に北米市場での苦戦が続く中、2025年版ローグに三菱のPHEV技術を搭載することで、どのような変化が生まれるのか、今後の展開に注目が集まっています。
三菱PHEVシステム搭載の真相
これまで日産は自社開発のPHEVシステムに取り組んでいるとされてきましたが、一転して三菱のシステムを採用するとの報道が出ています。北米日産は、2025年版ローグへの三菱技術搭載を認めており、これは2024年3月に発表された経営計画「The Arc」にも沿った動きと言えるでしょう。
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自動車業界アナリストの山田一郎氏は、「日産は北米市場の回復を急いでいるため、実績のある三菱のPHEVシステムを活用するのは理に尽きる戦略だ」と分析しています。2024年4~6月期に北米市場で赤字に転落した日産にとって、この決断はまさに背水の陣と言えるかもしれません。
自社開発e-POWER PHEV版の行方は?
三菱のPHEVシステム採用によって、日産独自のe-POWER PHEV版の開発はどうなるのでしょうか? 日産はe-POWERのPHEV版開発を継続していると見られ、欧州市場で人気のキャシュカイへの搭載が期待されています。 キャシュカイはデビュー当初からe-POWER搭載が予定されていたこともあり、PHEV版e-POWERが搭載される可能性は高いでしょう。
日産復活の鍵を握るPHEV戦略
日産にとって、PHEV技術は今後の成長戦略において重要な役割を担っています。 三菱とのアライアンスを最大限に活用することで、北米市場のシェア回復を目指すと共に、独自のe-POWER技術を進化させることで、グローバル市場での競争力を強化していく狙いがあると考えられます。
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自動車ジャーナリストの佐藤花子氏は、「日産が三菱のPHEVシステムを採用することで、短期的には開発コストの削減と市場投入のスピードアップが見込める。しかし、長期的には独自技術の開発も怠ってはならず、両立が重要になる」と指摘しています。 日産のPHEV戦略が成功するかどうかは、今後の自動車業界の動向にも大きく左右されるでしょう.
日産のPHEV戦略は、まさに同社の未来を左右する重要な岐路に立っています。 ローグへの三菱PHEVシステム搭載は、北米市場における巻き返しの第一歩となるのでしょうか? そして、自社開発のe-POWER PHEV版はどのような進化を遂げるのでしょうか? 日産の今後の動向から目が離せません。