トランプ前大統領、再び「メキシコ湾」改名を主張!その真意とは?

メキシコ湾の名称変更をめぐり、ドナルド・トランプ前大統領が再び物議を醸しています。一体何が起こっているのか、詳しく見ていきましょう。

「アメリカ湾」への改名構想、再燃

2024年1月7日、フロリダ州の邸宅で行われた記者会見で、トランプ前大統領はメキシコ湾を「アメリカ湾」に改名する意向を表明しました。「我々のものだから」という理由で、この海域の名称変更を主張しています。

トランプ前大統領の記者会見の様子トランプ前大統領の記者会見の様子

この発言を受け、共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は、名称変更のための法案提出を発表。波紋が広がっています。

歴史と現状:メキシコ湾の名称の由来

メキシコ湾は、北はアメリカ合衆国、南と南西はメキシコ、南東はキューバに囲まれた海域です。1540年代にスペインの入植者によって「メキシコ湾」または類似の名称が付けられ、現在に至るまで広く使用されています。

トランプ前大統領は、「この海域で活動しているのはほとんどアメリカであり、アメリカのものだ」と主張。しかし、国際法上、どの国も国際水域を所有することはできません。

著名な地理学者、山田博士(仮名)は、「歴史的背景を無視した一方的な名称変更は、国際社会における混乱を招きかねない」と警鐘を鳴らしています。

巨額の費用と過去の事例

名称変更に伴う費用も懸念材料です。「メキシコ湾」に関連する資産の修正や削除には、数百万ドル規模の費用がかかる可能性があると試算されています。

実は、メキシコ湾の名称変更を提案したのはトランプ前大統領が初めてではありません。2012年には、民主党のスティーブン・ホーランドミシシッピ州議会議員(当時)が同様の法案を提出しました。しかし、ホーランド氏は後に、メキシコ出身者に敵対的な共和党議員を風刺するための行動だったと説明しています。

環境問題への影響は?

2010年、メキシコ湾ではBP社の石油掘削施設「ディープウォーター・ホライズン」の爆発事故により、大規模な原油流出事故が発生しました。石油産業史上最大の原油流出事故となったこの災害にもかかわらず、トランプ前大統領は就任中に原油流出を防ぐための規制を緩和しました。今回の名称変更の動きが、環境問題への意識低下につながることを懸念する声も上がっています。

メキシコ湾の石油掘削施設メキシコ湾の石油掘削施設

デナリ山の名称変更問題も

トランプ前大統領は、2015年にオバマ前大統領によって「デナリ」に改名された北米最高峰の山を、再び「マッキンリー」に戻す意向も示しています。アラスカ先住民の言葉で「高いもの」を意味する「デナリ」への変更は、先住民の強い意向を受けたものでした。

今後の展開は?

メキシコ湾の名称変更問題、そしてデナリ山の名称変更問題。トランプ前大統領の一連の行動は、国内外で様々な議論を巻き起こしています. 今後の展開に注目が集まります。