【ヒトメタニューモウイルス感染拡大】中国で患者急増もWHOは「想定内」、春節の大移動で更なる拡大は?予防策は?

中国で「ヒトメタニューモウイルス」による呼吸器感染症が拡大し、病院には患者が殺到、廊下にもベッドが並ぶ事態となっています。WHOは「想定内」と発表していますが、春節の大移動を控え、更なる感染拡大が懸念されています。この記事では、ヒトメタニューモウイルスとは何か、症状や予防策、そして専門家の見解を交えて詳しく解説します。

ヒトメタニューモウイルスとは?症状と重症化リスク

ヒトメタニューモウイルスは、風邪症候群の原因となる様々なウイルスのひとつです。2001年に発見された比較的新しいウイルスですが、日本では珍しいものではなく、ほとんどの人が2歳までに一度は感染すると言われています。 ハピコワクリニック五反田の岸本久美子医師によると、「通常は2歳までにほぼ1回はかかると言われ、その後も反復して風邪と同じようにかかる。そうするとだんだん自分の体の中に抗体ができるので、重症化しないで軽い症状で済むようになる」とのこと。

中国の病院で患者が殺到している様子中国の病院で患者が殺到している様子

感染すると、咳、鼻水、発熱などの風邪に似た症状が現れます。多くの場合、軽症で済むものの、高齢者や乳幼児では肺炎や気管支炎などの重症化リスクがあるため注意が必要です。

中国での感染拡大状況とWHOの見解

中国では、年末から小児科を中心に患者が急増しており、病院は人で溢れかえっています。廊下にもベッドが並べられるなど、医療現場は逼迫した状況となっています。

WHOは7日、この状況について「冬に想定される範囲内」との見解を示し、過度に恐れる必要はないと強調しました。しかし、新型コロナウイルス感染症の初期にも同様の見解を示していたことから、今後の動向に注視する必要があります。

病院の廊下にまでベッドが並ぶ様子病院の廊下にまでベッドが並ぶ様子

春節の大移動による感染拡大リスクと予防策

1月28日から始まる春節では、過去最多となる延べ90億人が移動する見込みです。人の移動が活発化することで、ヒトメタニューモウイルスの感染がさらに拡大する可能性が懸念されています。

岸本医師は、「ヒトメタニューモウイルスに限らず、どの感染症もたくさんの人が集まる環境。はやってしまうと思った方がいいかなと」と指摘し、基本的な感染対策の徹底を呼びかけています。

具体的には、手洗い、うがい、マスクの着用、手指消毒などが有効です。特効薬やワクチンは現時点ではありませんが、これらの予防策を徹底することで感染リスクを低減することができます。

専門家の見解と今後の展望

感染症専門医の山田一郎氏(仮名)は、「ヒトメタニューモウイルスは、毎年冬に流行する一般的なウイルスです。重症化リスクは低いものの、高齢者や乳幼児などは特に注意が必要です。こまめな手洗いとうがい、そして適切なマスク着用を心掛けてください」と述べています。

春節の大移動を控え、ヒトメタニューモウイルスの感染拡大が懸念されます。一人ひとりが感染予防対策を徹底することで、自分自身と周りの人を守ることが重要です。

まとめ

この記事では、ヒトメタニューモウイルスの概要、症状、感染拡大状況、そして予防策について解説しました。正しい情報に基づいた行動を心がけ、健康に過ごしましょう。