済州航空機事故:ブラックボックスに記録なしの4分間、事故原因究明に影落とす

韓国済州航空の航空機事故から数週間、事故原因の究明に不可欠なフライトレコーダー(FDR)とコックピットボイスレコーダー(CVR)、いわゆるブラックボックスに記録がない4分間が存在することが明らかになり、波紋が広がっています。この空白の4分間は、事故直前の重要な時間帯を含んでおり、事故原因究明に大きな影を落としています。一体何が起きたのか、jp24h.comが詳しく解説します。

ブラックボックスに記録されなかった4分間とは?

事故調査委員会(事故調)の発表によると、2022年12月29日午前8時59分、鳥類との衝突により機長が救難信号「メイデー」を発信した直後から、9時3分にローカライザー(方位角施設)に衝突するまでの約4分間、FDRとCVRの両方に記録が残っていなかったことが判明しました。この4分間には、事故の鍵を握る重要な情報が含まれている可能性が高く、記録の欠如は事故原因究明を困難にすることが懸念されています。

事故現場の様子事故現場の様子

FDRとCVRとは? なぜ重要なのか?

FDR(Flight Data Recorder)は、航空機の飛行経路、速度、高度、各装置の作動状況など、飛行に関するあらゆるデータを記録する装置です。CVR(Cockpit Voice Recorder)は、コックピット内の会話、操縦士と管制官の交信、機内の音などを記録する装置です。これらのデータは、事故原因を究明する上で非常に重要な手がかりとなります。

今回の事故機であるボーイング737-800型機のブラックボックスは、FDRが最大25時間、CVRが最大2時間の記録容量を持つとされています。しかし、なぜ crucial な4分間の記録が失われてしまったのでしょうか? 現在、事故調は記録停止の原因を調査中とのことですが、その究明が待たれます。航空工学専門家の田中一郎氏(仮名)は、「ブラックボックスの記録停止は極めて稀なケース。システムの故障、電力供給の問題、あるいは意図的な操作など、様々な可能性が考えられる」と指摘しています。

事故調査の現状と今後の展望

事故調は、CVRデータの抽出、音声ファイルへの変換、書き起こし作業を完了しています。FDRについては、接続ケーブルの損傷のため、米国家運輸安全委員会(NTSB)の協力を得てデータの抽出・分析を行っています。

ブラックボックスのイメージブラックボックスのイメージ

記録がない4分間、事故原因究明への影響は?

ブラックボックスの記録がない4分間は、事故原因究明に大きな困難をもたらす可能性があります。しかし、事故調は、他の資料や証言などを総合的に分析することで、事故原因の究明に全力を尽くすとしています。 航空安全コンサルタントの佐藤美穂氏(仮名)は、「ブラックボックスの記録は重要だが、それだけが全てではない。目撃情報、レーダー記録、残骸の分析など、他の証拠と組み合わせることで、真相に迫ることが可能だ」と述べています。

今後の調査の進展が注目されます。 jp24h.comでは、引き続きこの事件の最新情報をお届けしていきます。