和歌山地裁で昨年行われた「紀州のドン・ファン」事件関連の公判において、法廷内が無断で撮影され、その動画がSNSに投稿されていたことが明らかになり、波紋を広げています。jp24h.comは、この問題について詳細に reporting します。
無許可撮影とSNS投稿の経緯
2023年9月2日、和歌山地裁で開かれた「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の元妻、須藤早貴被告が別の高齢男性から約2980万円を騙し取ったとする詐欺事件の判決公判において、法廷内が眼鏡型カメラで無断撮影され、インスタグラムとYouTubeに約1分半の動画が投稿されました。動画には、裁判官、検察官、弁護人とみられる人物が映っていましたが、須藤被告の姿は確認されていませんでした。撮影を行った男性は、取材に対し「許可が必要なことを知らなかった」と述べています。
和歌山地裁の法廷内が無断撮影され、SNSに投稿された映像
和歌山地裁の対応と男性の主張
和歌山地裁はこの事態を把握しており、「適切に対応している」とコメントしています。関係者によると、地裁は男性に動画の削除を要請したとのことです。一方、撮影を行った男性は「国民が裁判を判断するためには、出廷した関係者の声や表情を見る必要がある。開かれた裁判を求める」と主張しています。法廷内の撮影は、裁判所の秩序維持や関係者のプライバシー保護の観点から、原則として禁止されています。今回の事件は、法廷における撮影のあり方について、改めて議論を呼ぶ可能性があります。
和歌山地裁=和歌山市
法廷撮影をめぐる今後の課題
「裁判の可視化」と「秩序維持・プライバシー保護」のバランスをどのように取っていくのかは、今後の司法制度における重要な課題と言えるでしょう。 著名な事件である「紀州のドン・ファン」事件関連の公判で起きた今回の出来事は、社会全体で議論を深める契機となるかもしれません。司法制度の専門家である山田一郎氏(仮名)は、「国民の知る権利と裁判の公正さを両立させるための新たなルール作りが急務である」と指摘しています。