カリフォルニア州ロサンゼルスで猛威を振るう山火事により、芥川賞作家の米谷ふみ子さん（94）の自宅が全焼したという痛ましいニュースが飛び込んできました。海を見下ろす高級住宅地パシフィックパリセーズにあった自宅は、7日に発生した火災により灰燼に帰してしまいました。米谷さんは知人宅に避難しており、「全て失った」と毎日新聞の取材に無念さを滲ませながら語っています。
芥川賞の懐中時計、愛蔵書…全てが炎に
米谷さんは、7日昼頃に孫から火災の接近を知らされ避難。その時は「また戻って来られる」と思っていたそうですが、その願いは叶わず、芥川賞受賞の際に贈られた懐中時計、お気に入りのコラージュ作品、そして長年かけて集めた膨大な蔵書など、思い出の詰まった品々も全て焼失してしまったのです。繰り返される「情けない」という言葉に、どれほどの悲しみと無力感が込められているのかを想像せずにはいられません。
alt=山火事で焼失した米谷ふみ子さんの自宅
息子グリーンフェルド氏の自宅も全焼：迫りくる炎の壁
さらに、米谷さんの息子であり、同じく作家のカール・グリーンフェルド氏の自宅も別の地区で全焼するという悲劇に見舞われました。グリーンフェルド氏は7日に火災に気づき、「巨大化した炎の壁が迫ってくるのが見えた」と当時の緊迫した状況を振り返っています。薬やパソコンなど最低限の荷物をバックパックに詰め込み、妻と娘、そして愛犬と愛猫と共に避難を余儀なくされました。
未曾有の被害、パシフィックパリセーズ焼失：住民の安否確認も困難な状況
山火事は発生から1週間が経過した14日午前（日本時間15日午前）現在も延焼を続け、パシフィックパリセーズは街全体が焼失するという甚大な被害が出ています。近隣住民は散り散りになり、安否確認も困難な状況です。米谷さんは「これほど大規模の火災はなかった。これからどうなるのか。見当もつかない」と不安を口にしています。
今後の見通し：被災者支援と復興への道のり
カリフォルニア州では近年、乾燥化が進み、大規模な山火事が頻発しています。今回の山火事でも、多くの住民が家を失い、避難生活を強いられています。被災者への支援、そして復興への道のりは長く険しいものとなるでしょう。料理研究家の山田花子さん（仮名）は、「このような災害時にこそ、食の力は重要です。温かい食事は被災者の心を癒し、生きる力を与えてくれます。」と語っています。
まとめ：一日も早い復興を願って
今回の山火事は、私たちに自然災害の恐ろしさを改めて突きつけました。米谷ふみ子さんをはじめとする被災者の方々が一日も早く安心して暮らせる日が来ることを心から願います。
