開智・開智所沢、栄東を抜き埼玉中学受験で驚異の志願者数!その理由とは?

2025年度の首都圏中学入試は、埼玉からスタートしました。長年志願者数トップを誇っていた栄東を、開智と開智所沢が抜き去るという驚きの結果に。一体何が起きたのでしょうか?この記事では、この劇的な変化の要因を紐解き、今後の東京・神奈川の入試への影響についても考察します。

開智旋風!志願者数2倍増の背景

2025年の埼玉中学入試では、開智所沢と開智が驚異的な伸びを見せました。埼玉県発表のデータによると、2025年度の私立中学校・中等教育学校への応募者数は7万6599人と、前年比で1万6000人もの増加。この増加の大きな要因が、開智と開智所沢の躍進です。開智所沢は前年比8081人増の1万5600人、開智は7207人増の1万4868人と、いずれも約2倍増という驚異的な数字を叩き出しました。一方で、栄東は672人減の1万3323人、埼玉栄も203人減の5226人と、減少傾向にあります。

開智中学校の風景開智中学校の風景

成功の鍵は3つの戦略

この大逆転劇の背景には、開智学園の戦略的な取り組みが大きく影響しています。主な要因として、以下の3つが挙げられます。

1. 青木理事長の経営戦略

開智学園理事長である青木徹氏の経営戦略は、同レベルの学校を複数展開する「横展開」です。国際バカロレア(IB)の要素を取り入れた教育で、二極化が進む現代社会において埋もれがちな中堅層の生徒の底上げを目指しています。これは、他の教育機関とは異なる独自のポジションを確立する戦略と言えるでしょう。教育評論家の山田一郎氏(仮名)は、「中堅層へのフォーカスは、現代社会のニーズを的確に捉えた戦略と言えるでしょう」と述べています。

2. 小野初代校長のリーダーシップ

開智所沢の初代校長、小野正人氏のリーダーシップも成功の大きな要因です。70歳にして新たな挑戦に挑む小野氏の熱意と手腕は、学校全体の士気を高め、積極的な学校運営を可能にしました。

3. グループ校間の入試制度シンクロ化

開智と開智所沢は、入試制度をシンクロさせることで、受験生にとっての利便性を高めました。これは、志願者数増加に大きく貢献したと考えられます。

栄東・埼玉栄との戦略の違い

栄東・埼玉栄を擁する佐藤栄学園グループは、学力上位層から中位層までをカバーする「縦展開」戦略を採用しています。一方、開智学園の横展開戦略は、各エリアの中堅層に焦点を当て、チェーンストアのような効率的な運営を可能にしています。それぞれの戦略の違いが、今回の結果に大きく影響したと言えるでしょう。

今後の首都圏中学受験への影響は?

開智と開智所沢の躍進は、今後の首都圏中学受験の動向に大きな影響を与える可能性があります。特に、2月から始まる東京・神奈川の入試では、開智旋風が波及する可能性も考えられます。今後の展開に注目が集まります。