カリフォルニア州ロサンゼルスで発生した大規模山火事をめぐり、被災者支援を巡る政治的対立が激化しています。右派メディアは州の政策を批判し、連邦政府による支援に制限を加えるよう求めています。一方、科学者たちは気候変動の影響を指摘しており、事態はより複雑な様相を呈しています。
右派メディア、カリフォルニア州の政策を批判
FOXニュースをはじめとする右派メディアは、カリフォルニア州の進歩的な政策、特に移民政策や森林管理、さらにはホームレス対策への支出などを批判し、山火事の被害拡大の一因だと主張しています。
ロサンゼルスの住宅地パシフィック・パリセーズの上空に朝日が昇る様子
ショーン・ハニティー氏をはじめとするFOXニュースの司会者たちは、カリフォルニア州は連邦政府の支援を受ける資格はないとまで断言。ジェシー・ワターズ氏は、高額な所得税を徴収しているにもかかわらず、税金の使い道が不適切だと非難しています。ポッドキャスト番組司会者のグレン・ベック氏も、州知事らが気候変動ではなく自らの政策の失敗を認めない限り、連邦政府の支援は条件付きにすべきだと主張しています。
「政治的覚醒」が災害を招いた?
右派メディアは、カリフォルニア州の「ウォーク(政治的に覚醒)」的な政策が、今回の山火事のような災害を招いたと主張しています。具体的には、森林管理の不備やホームレス対策への過剰な支出などが挙げられています。
科学者たちは気候変動の影響を指摘
一方、科学者たちは気候変動の影響を指摘。記録的な乾燥が山火事の拡大を加速させたと分析しています。
支援金の使途に疑問の声も
FOXニュースのローラ・イングラム氏は、連邦政府の支援金が適切に使われるのか疑問視。ニューサム州知事やロサンゼルス市長の政治的関係者に流用される可能性を指摘し、「彼らには一切信用が置けない」と述べています。
被災地は甚大な被害、今後の支援の行方は?
15日午後の時点で、焼失面積は1万6000ヘクタールを超え、死者も少なくとも25人に上っています。一部の共和党議員は、民主党の州当局による「重大な管理不行き届き」があったとして、公聴会での調査を求めています。
焼け跡を視察する消防士
今後の被災者支援の行方は、政治的な対立の影響を受け、不透明な状況が続いています。気候変動対策と森林管理の重要性も改めて問われており、事態の推移が注目されます。