元銀座ママ、奈良の古社・駒形大重神社の宮司に転身!波乱万丈の人生とは?

古都奈良の静寂に包まれた駒形大重神社。平安時代から続く歴史を持つこの神社で、異色の経歴を持つ宮司が活躍しています。なんと、元銀座のママ、村山陽子さんです。16歳で水商売の世界に飛び込み、大阪・北新地でオーナーママとして成功を収めた彼女が、なぜ神職の道を選んだのでしょうか?波乱万丈の人生を紐解き、その背景に隠された感動の物語に迫ります。

16歳で水商売へ、そして北新地ママの頂点へ

幼くして最愛の父を亡くした村山さん。家計を支えるため、16歳という若さで水商売の世界に飛び込みました。酒乱でDVを働く新しい父との確執、様々な困難を乗り越え、29歳で大阪・北新地で自身のお店を構えるオーナーママに。華やかな世界で成功を収めた彼女の人生は、一見順風満帆に見えました。

村山陽子さん ©原田達夫/文藝春秋村山陽子さん ©原田達夫/文藝春秋

1000年以上の歴史を誇る駒形大重神社との出会い

しかし、運命は彼女を全く異なる場所へと導きます。それが、1000年以上の歴史を持つ奈良県御所市の駒形大重神社との出会いでした。明治時代に駒形神社と大重神社が合祀されてできたこの神社は、「延喜式」にも記載される由緒ある古社。宮司就任以前、参拝に訪れた村山さんは、神職が不在にも関わらず、境内が常に清浄に保たれていることに心を打たれました。

後に、80歳を超えた前氏子総代が毎日欠かさず掃除をしていたことを知り、地域の人々の深い信仰心と神社への愛情を実感。大きな責任感を感じ、宮司としての道を歩む決意を固めたのです。

氏子総代と地域住民に支えられ、宮司として新たな一歩を踏み出す

宮司就任後、村山さんは摂社5社の約150年ぶりの改修に着手。仮殿遷座祭などの特殊な神事を執り行い、地域の人々と共に神社の歴史を守り続けています。「神社は地域のコミュニティの中心。氏子総代をはじめ、地域の方々に支えられ、日々感謝の気持ちでいっぱいです。」と語る村山さん。

北新地時代の村山さん北新地時代の村山さん

著名な神社建築の専門家、田中教授(仮名)も「元銀座ママという異色の経歴を持つ宮司が、地域に根ざした神社の伝統を守り続けていることは、大変素晴らしい。彼女の活動は、神社の未来にとって大きな希望となるでしょう」と高く評価しています。

過去の経験を活かし、地域貢献を目指す

銀座のママから神社の宮司へ。一見すると全く異なる世界ですが、村山さんはこれまでの経験を活かし、地域貢献に尽力しています。人々とのコミュニケーションを大切にし、神社を地域の交流拠点とすることで、新たな活気をもたらしているのです。

元銀座ママという経歴は、彼女にとって大きな強みとなっています。「様々な人生経験を持つ人々が集まる銀座で培ったコミュニケーション能力は、宮司としての仕事にも役立っています。」と語る村山さん。彼女の温かい人柄と、人々を魅了する力は、神社に新たな風を吹き込み、地域を明るく照らしています。