「健康」が当たり前ではない人がいる。文筆家の「絶対に終電を逃さない女」さんは自身の虚弱体質をエッセイに綴り、話題を集めた。そもそも虚弱体質とは何が原因なのか。著書『虚弱に生きる』(扶桑社)より一部を紹介する――。「(第2回/全2回)
■「虚弱体質」は何の病気なのか?
虚弱エッセイがバズった際、身体疾患の可能性の指摘も数多く寄せられた。具体的には、バセドウ病などの甲状腺疾患や膠原病、慢性疲労症候群、線維筋痛症など。
6年ほど前、腹痛だか頭痛だか発熱だかで内科に行った際に、原因不明の発熱や関節痛が多いことや疲れやすいといった症状から膠原病を疑われたことがある。大学病院への紹介状を書いてもらったものの、受診のタイミングを逃し続け、またその後全体的に不調が減ったため、結局行かずじまいになっていた。
したがって、まずは膠原病の検査をすることにした。
膠原病専門の病院にて、綿密な問診および触診の後、血液検査と尿検査とレントゲン検査を受けた。
採血の際、血管が細いと言われた。昔からどこで採血をしても決まって細いと言われたり血管を捉えるのに苦労されたりするので、なぜ血管が細いのか聞いてみたら、「多分生まれつきです」と返ってきた。低血圧でもあるので、このあたりも虚弱と関連があるのかもしれない。
■血液検査の結果は「すべて異常なし」
就職したことがないために大学卒業以来健康診断を受ける機会はないものの、謎の不調が多くいろんな病院にかかっていた20代前半から半ばにかけては年に1回くらいのペースで血液検査を受けていた。ここ数年は不調が減っていたため機会がなく、久々の血液検査となった。
結果は全項目基準値内で、「バランスが良い」と褒められた。20代前半の頃でさえ異常がなく、やはりよく褒められたものだった。
甲状腺機能も異常なしとのこと。ちなみにこの直前に、自宅である書類を探していたところ偶然にも8年前の「甲状腺機能検査報告書」が出土したのだが、それも全項目基準値内だった。甲状腺疾患の症状には割と当てはまっているようには思えるが、その可能性も否定されたことになる。





