就任早々、世界を揺るがすドナルド・トランプ新大統領。その言動はアメリカ国民3.4億人だけでなく、世界82億人をも巻き込む旋風となっています。果たしてこの「トランプ台風」はいつまで続くのでしょうか?本記事では、その行方を探り、今後の世界情勢を読み解くヒントを探ります。
予測:トランプ旋風は短期決戦?
まるで100メートル走の勢いでマラソンを走るようなトランプ大統領。このペースでは、遠からず息切れする可能性が高いと私は考えています。歴史を振り返っても、「絶頂の時は凋落の始まり」は世の常。プーチン大統領のウクライナ侵攻時や、習近平国家主席の3期目就任時にも同様の印象を抱きました。
alt="トランプ米大統領就任式の様子"
楽観的な見方をすれば、イスラエル・ハマスの停戦合意に続き、ウクライナ戦争も早期に停戦へと向かう可能性があります。もちろん、ウクライナにとって必ずしも望ましい形とはならないかもしれませんが、世界平和実現への一歩となることは喜ばしいことです。しかし、戦争終結以外では、アメリカ国内、そして世界はさらなる混乱に陥る可能性も否定できません。
私がトランプ大統領の息切れを予測する理由は、主に3つあります。
矛盾だらけの政策、特に中国政策
まず1つ目は、政策、特に中国政策における矛盾です。マルコ・ルビオ国務長官は就任早々、日豪印の外相を集め、「中国の脅威」を訴えました。しかしその一方で、イーロン・マスク効率化省責任者は、中国の韓正国家副主席と笑顔で会談。テスラは上海に巨大工場を構えており、米中関係の複雑さを象徴する出来事と言えるでしょう。「食料安全保障の専門家A氏」は、このような矛盾した外交姿勢は、国際社会からの信頼を失墜させるリスクがあると指摘しています。
幹部間の不協和音、まるでバラバラの藁束
2つ目は、政権幹部間の不和です。今回のトランプ政権の特徴は、「大統領への忠誠心」のみで人選が行われた点。歴代の政権のように、理念や政策で結束したチームではありません。結果として、幹部たちは大統領の顔色ばかりを伺い、互いに連携が取れていない状態。「まるでバラバラの藁束のようだ」と評する政治評論家もいるほどです。「組織論の専門家B氏」も、このようなトップダウン型の組織運営は、長期的な視点での政策遂行を困難にするだろうと分析しています。
alt="トランプ大統領就任式に集まったテック企業のトップたち"
さらに、国民が最も期待するインフレ抑制策も、不法移民の排除や各国への関税引き上げといった政策により、かえって物価上昇を招く可能性があります。
持続不可能なハイペース、政権の短命化を招くか?
3つ目は、トランプ大統領のハイペースな政権運営です。短期的な成果を求めるあまり、長期的ビジョンに欠ける政策が目立ちます。この場当たり的な対応は、いずれ行き詰まる可能性が高いでしょう。政治アナリストC氏は、「まるで短距離走のスピードでマラソンを走っているようなもの。いずれ息切れするのは目に見えている」と警鐘を鳴らしています。
これらの要因を総合的に見ると、トランプ政権の「旋風」は長続きせず、半年から1年程度で息切れする可能性が高いと予測されます。今後の世界情勢を占う上で、トランプ政権の動向は引き続き注視していく必要があります。