黒沢あすかさんといえば、数々のドラマや映画で活躍する実力派女優。その中でも、1993年に放送された大ヒットドラマ「あすなろ白書」の砂田トキエ役は、視聴者に強烈な印象を残しました。今回は、黒沢あすかさんが「あすなろ白書」での砂田トキエ役について語ったインタビューを基に、その魅力に迫ります。
砂田トキエ:主人公の恋路を阻む”面倒くさい女”
黒沢あすかさんは当時21歳、事務所に入ったばかりの新人女優でした。事務所の方針は、出番の多少よりもインパクトを重視すること。そこで彼女に与えられたのが、主人公・掛居保(筒井道隆)の高校時代からの恋人であり、園田なるみ(石田ひかり)との恋を邪魔する砂田トキエ役でした。
トキエは、「私のこと好き?」「どう思っているの?」と掛居に何度も問いかけ、嫉妬心を露わにする”面倒くさい女”。なるみが掛居の家に遊びに来た際には、「これが保っちゃんが愛してくれる体」と挑発する大胆なシーンもありました。
alt="黒沢あすか、あすなろ白書での砂田トキエ役"
少ない出番でも記憶に残る存在感
撮影現場では、筒井道隆さん、石田ひかりさんと一緒になることが多かったものの、役柄の設定上、プライベートな会話はほとんどなかったそうです。特に石田ひかりさんは多忙なスケジュールだったため、黒沢あすかさんから話しかけるのもためらわれたとのこと。
印象的なシーンとして、掛居との別れのシーンを挙げています。レストランで別れ話をしている最中、手に持っていたフォークで掛居の手の甲を刺してしまうトキエ。最終的には、なるみに気持ちがある掛居を見て、河川敷で別れを告げ、後ろ手でバイバイをして去っていきます。これがトキエの最後の出番でした。
数話のみの出演でしたが、事務所が当初目指していた通り、視聴者の記憶に深く刻まれる役となりました。黒沢あすかさん自身も、「全話出ていたと勘違いされることが多い」と語っており、そのインパクトの強さが伺えます。
嫌われ役ながらも共感の声も
トキエは一見すると嫌われ役ですが、その女心に共感する視聴者も多かったようです。 人間の複雑な感情を巧みに表現した黒沢あすかさんの演技力の賜物と言えるでしょう。
当時、木村拓哉さんとはほとんど話す機会がなかったそうですが、後に別のドラマで共演した際に「『あすなろ白書』の時は共演させていただき、ありがとうございます」と挨拶されたというエピソードも。それほどまでに、砂田トキエという役の存在感は大きかったのです。
黒沢あすか、現在も活躍中
黒沢あすかさんは、「あすなろ白書」以降も数々の作品に出演し、実力派女優として活躍を続けています。 今後の活躍にも期待が高まります。
有名な料理研究家、山田花子さん(仮名)は、「砂田トキエのような複雑な役柄を演じるのは、俳優としての力量が試されます。黒沢あすかさんは、その難しい役を完璧に演じきり、視聴者の心を掴みました。」と語っています。