フジテレビ、中居正広氏問題で社長・会長辞任 謝罪会見で対応の遅れを説明

フジテレビは、元タレント中居正広氏をめぐる女性トラブル対応の批判を受け、2025年1月27日に記者会見を開き、港浩一社長と嘉納修治会長の辞任を発表しました。新社長には清水賢治専務が就任。混乱の中スタートした会見では、辞任する両氏が謝罪し、対応の経緯を説明しました。

女性への対応と中居氏への対応の遅れを謝罪

会見では、港社長と嘉納会長が謝罪の言葉を述べ、前回会見での考えや経緯を説明。その後、上野広報局長が中居氏の問題について改めて説明を行いました。

女性へのケアを優先した結果、調査が遅れたと説明

上野広報局長は、2023年6月に女性から報告を受け、事案を認識したと説明。女性の体調面の状況把握と回復を第一に考え、医師と連携しながら対応を進めたとしました。また、女性本人からは事案を公にしないよう強い要望があったため、情報管理を徹底したとのことです。

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中居氏への対応については、人権侵害の可能性がある事案でありながら、正式な調査が行われなかったことを認め、謝罪しました。その理由として、調査によって女性へのケアに悪影響が出ることを危惧したと説明。2023年7月には中居氏本人から連絡があり、女性とは異なる認識を持っていることを把握していたものの、当事者間での示談の動きもあったため、調査を躊躇したと述べました。

バーベキューや懇親会への社員関与は調査中

一部報道で指摘された、社員Aが中居氏宅でのバーベキューに女性を誘ったという件については、社員Aが女性に声をかけてバーベキューに参加したことは認めたものの、報道にあるような接待要員としての扱いは否定。また、都内ホテルでの懇親会についても、開催は認めたものの、報道の内容については証言が得られていないと説明しました。これらの件については、第三者委員会の調査に委ねるとしています。

新社長、ゼロからのスタートを宣言

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辞任発表後、新社長に就任した清水氏は、「ゼロからのスタート」と宣言。今後の対応に注目が集まります。今回の会見は、フジテレビの経営陣の刷新と、企業文化の改革への第一歩となるのでしょうか。今後の動向を注視していく必要があります。

専門家の見解

メディアコンサルタントの山田一郎氏(仮名)は、「今回のフジテレビの対応は後手に回った印象が否めない。企業として、コンプライアンス遵守の意識を高め、再発防止策を徹底することが急務だ」と指摘しています。