食費は1万円台、服は10年モノ…生活苦と思いきや「資産1億円超え」の富裕層。66歳・年金月20万円の元会社員が「行き過ぎた節約生活」を続けるワケ【FPの助言】


【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額

「お金を使うのが怖い」太田さんが抱える深刻な悩み

太田さんの日々の生活はかなり質素です。1円でも安い食材を選び、外食はせず、1ヵ月の食費は1万円台。衣服も10年以上前にセールで買ったものを着続けています。

現役時代からこんな生活でしたが、年金生活になってからは、「今後は収入が増えることはないから、減らさないようにしないと」と、さらに節約志向がエスカレートしてしまいました。

周囲から見ると、家計に余裕がない暮らしぶりに見える太田さん。しかし、驚くべきことに、実は太田さんには1億円もの金融資産があるのです。

親からの相続財産と会社員時代にコツコツ貯蓄した結果、今の財産を築き上げたとのこと。これだけの資産があるにも関わらず、太田さんの頭には「お金を減らしてはいけない。自分は独身だし、何かあった時に頼れる人もいない。もしもの時のためにお金を貯めておかなければ」という思い込みが根付いてしまっています。

それというのも、昔から親に「お金は苦労して貯めるもの。無駄使いすると将来困るから、お金は貯めておかなければならない」と、厳しく教えられて育ったからです。現役時代もかなりの高収入で年金も同世代の中ではかなり多いほう。それなのにお金を使うことに罪悪感があり、通帳からお金が減ることが怖くてしかたがないといいます。

しかし、太田さん自身も節約が楽しいわけではなく、もっとお金を使いたいと思っています。多少の贅沢をしても困ることはない。そう頭ではわかっているのに、行動に移せないのです。

太田さんのように、お金を使うことに罪悪感を抱える人は意外と多いです。本来、お金は生活を豊かにするためのモノですが、強い心理的ブロックによって自分自身の暮らしを窮屈にしてしまうことがあります。

では、お金を使うことへの罪悪感をどのように乗り越えていくべきなのでしょうか。



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