「紅葉がきれいになってきました」義母から嫁にメッセージ「裏の意図」が恐怖しかない


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● 意味と意図の違いが分かる 上島竜兵の「絶対に押すなよ!」

 本日ご紹介するのは、2017年12月に出版した『自動人形の城』という本である。この本は、今流行りの人工知能とか、言葉とか、まぁそういうものについて扱っている。この本のテーマは「意図」である。

 意図というのは、ざっくり言えば、「人が考えている内容」だ。コミュニケーションにおいては、私たちが他人に伝えたいと思う内容がこの「意図」だと言っていいだろう。

 日常レベルでは「意味」も「意図」もだいたい同じように使われるが、ここでは各単語の辞書的な意味や、文そのものが表す内容を「意味」と呼び、それらの単語や文に載せて話し手が聞き手に伝えたいことを「意図」と呼ぶことにしたい。

 ここまで説明しても、「え?どこが違うの?」と思う方もいらっしゃるだろう。よってここで、意味と意図の違いを説明する上で一番分かりやすい例を挙げよう。

 ダチョウ倶楽部・上島竜兵氏の「絶対に押すなよ!」である。

 「熱湯コマーシャル」でおなじみのこの台詞は、ここで言う「意味」と「意図」が正反対になっている例だ。

 この台詞の文字どおりの「意味」は「(自分を)押すな」であるが、熱湯風呂のふちでこれを口にする上島氏の「意図」が「押せ」であることはあまりにも有名である。(ちなみにこの例は、岡ノ谷一夫先生が、拙著『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』の書評(『週刊現代』2017年8月12日号掲載)の中で挙げてくださった例である。それ以来、意味と意図の違いを説明するときには使わせていただいている。)

● 人間は言葉の中に 「勝手な意図」を込める

 このような意味と意図のずれは日常的に見られ、しばしば私たちを悩ませる。中には、こんな例もある。かなりうろ覚えなのだが、以前ツイッターか何かで、ある女性が義母から受け取ったLINEだかメールだかの話を投稿していた。



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