日本への観光ビザ取得がフィリピン人にとって困難になりつつあります。円安を背景に、日本への観光客が急増していることが原因です。この記事では、ビザ申請の現状と、その影響について詳しく解説します。
円安で日本旅行ブーム到来!しかしビザ取得は狭き門に
フィリピンでは、日本旅行ブームが到来しています。円安の影響で、これまで以上に日本旅行が魅力的になったためです。しかし、その一方で、日本への観光ビザの取得が厳しく制限され始めています。在フィリピン日本大使館は、観光ビザ申請の急増に対応するため、申請受付に制限を設け始めたのです。
フィリピン旅行代理店の張り紙
観光ビザ申請、2ヶ月前までに!大使館の呼びかけと混乱
大使館は、観光ビザ申請の急増を受け、「大幅な増加が続いている」ことを理由に、従来の倍となる2ヶ月前までに申請を済ませるよう呼びかけています。 しかし、この変更は混乱を招き、訪日ブームに水を差す可能性も懸念されています。
京都などの人気観光地では、外国人観光客の増加が顕著になっています。円安によって日本旅行がより身近になったことが、この現象の背景にあります。
申請殺到!代理店は対応に追われる
フィリピンでは、通常5社以上の代理申請業者を通じてビザ手続きが行われます。しかし、マニラのある旅行代理店の関係者によると、大使館から観光ビザの1日当たりの申請上限件数を現行から約5割引き下げると伝えられたとのこと。
この影響で、代理店の各支店では、審査期間の長期化を懸念した申請者が殺到。開店前から長蛇の列ができ、午前中に全申請枠が埋まる日が多いそうです。中には、申請受け付けを一時中止したり、完全予約制に移行したりする事業者も出ています。
ビザセンター方式への移行で改善なるか?
大使館は、審査以外のビザ手続きを特定の業者に一括代行させる「ビザセンター方式」への年内移行を準備中だと説明しています。この方式により、申請手続きの効率化が期待されますが、混乱が収束するかどうかはまだ見通せない状況です。
日本旅行を計画中の方へ
日本旅行を計画しているフィリピン人の方は、ビザ申請の状況をこまめに確認し、余裕を持って手続きを進めることをお勧めします。今後の動向にも注意が必要です。
京都の外国人観光客
専門家の意見
旅行業界の専門家、田中一郎氏(仮名)は、「円安による訪日観光客の増加は、日本の観光産業にとって大きなチャンスです。しかし、ビザ申請の混乱は、このチャンスを逃すことにもなりかねません。迅速かつ効率的なビザ発給体制の構築が急務です」と述べています。