エミューとの里山暮らし:会社員女性のグルートとの特別な絆

都会の喧騒から離れ、緑豊かな里山でエミューと暮らす、会社員のサホさん。週に1、2回は都心へ出社しながら、寿命20~30年と言われるエミューのグルートとの穏やかな日々を送っています。今回は、サホさんとグルートの心温まる物語、そしてエミュー飼育のリアルな体験談をご紹介します。

愛らしい雛から風格漂う成鳥へ:グルートの成長物語

alt=雛時代のグルート。星屑を散りばめたような縞模様が印象的。(サホさん提供)alt=雛時代のグルート。星屑を散りばめたような縞模様が印象的。(サホさん提供)

サホさんが初めてグルートに出会ったのは、雛の頃でした。星屑を散りばめたような縞模様の羽毛に覆われた小さなグルートは、キュンキュンと鳴きながらサホさんの後をついて回る愛らしい存在でした。当時のグルートは、現在の風格ある姿からは想像もつかないほど小さく、羽毛の手触りもザクザクとした独特のものだったそうです。

成長するにつれて、縞模様は消え、フワフワとした大人の羽毛に覆われ、ヘアスタイルはまるでショートモヒカンのように。サホさんはその変化を愛おしく見守りながら、グルートとの絆を深めていきました。鳥類学者である佐藤先生(仮名)も、「エミューの雛の成長は驚くほど早く、羽毛の変化も魅力の一つです」と語っています。

犬とは違う?エミュー飼育のリアルな体験

グルートは基本的には屋外で飼育されており、猿や野良猫、狸などの野生動物から守るため、当初は犬用のケージで過ごしていました。鳥類飼育の経験がなかったサホさんは、犬との違いに戸惑うことも多かったといいます。

alt=成長したグルート。凛々しい姿でサホさんを見つめる。(サホさん提供)alt=成長したグルート。凛々しい姿でサホさんを見つめる。(サホさん提供)

例えば、犬のように抱っこすることは難しく、両脚が地面についていないと暴れてしまうため、抱っこは断念。また、名前を呼べば来るように、とトレーニングを試みたものの、これもすぐに諦めたそうです。「エミューは犬とは全く違う生き物。その個性を受け入れることが大切です」と、エミュー飼育のベテランである田中さん(仮名)はアドバイスしています。

エミューと暮らす喜び:かけがえのない存在

都会の生活とは異なる、里山でのエミューとの暮らし。そこには、サホさんにとってかけがえのない喜びがあります。グルートは、サホさんにとって家族であり、友人であり、時には人生の師でもある特別な存在なのです。

時折、リビングの窓から首を突き出して中をのぞき込むグルート。その無遠慮な視線に、サホさんは深い愛情を感じているといいます。エミューとの生活は、予想外の出来事や発見に満ち溢れており、サホさんの毎日に彩りを添えています。