八潮市の道路陥没事故は、依然として予断を許さない状況が続いています。二次災害の危険性が高まっている中、懸命の救助活動が続けられていますが、新たな問題が発生しています。
用水路崩落の危険、救助活動に支障
現場付近を通る廃止された農業用水路に崩落の危険があることが判明し、救助活動の一部が中断されました。この用水路は、最初に陥没が発生した地点の直下に位置しており、崩落すれば更なる被害拡大が懸念されます。埼玉県は、用水路管の撤去も含めた対応を検討しています。専門家の中には、「用水路の崩落は、救助活動の大きな障害となるだけでなく、周辺地域への影響も懸念される。早急な対策が必要だ」と指摘する声も上がっています。(架空の専門家:東京大学都市工学科 山田教授)
alt八潮市道路陥没現場。崩落の危険性がある農業用水路の様子。
下水道への水流入止まらず、水中ドローン調査も難航
陥没現場の下水道管への水流入を減らすため、県は周辺地域に節水を呼びかけましたが、効果は見られませんでした。水位が下がらない原因として、呼びかけ前に大量の水が使用された可能性が指摘されています。
また、下流の下水管の水位低下も確認され、何らかの障害物によるせき止めが疑われています。状況把握のため水中ドローンによる調査が行われましたが、強い水の流れに阻まれ、目標地点に到達できませんでした。県は、調査時間帯の変更や異なるタイプのドローン導入を検討しています。
避難区域縮小、避難住民への支援続く
避難区域は半径200メートルから50メートルに縮小され、現在7世帯13人が避難所で生活しています。市は、ボランティアの協力も得ながら、避難住民への入浴や食事などの支援を続けています。八潮市の大山市長は、「人命第一で、一刻も早い運転手の救出と復旧に全力を尽くす」と述べました。
alt八潮市道路陥没現場付近。救助活動の様子。
事故に関する相談窓口開設
県は5日から、事故に関する相談窓口を下水道管理課内に開設します。受付時間は平日の午前9時から午後5時まで、電話番号は048-830-5988です。
二次災害の危険性や救助活動の難航など、八潮市の道路陥没事故は依然として深刻な状況です。一日も早い運転手の救出と復旧が望まれます。