石破首相、国会答弁で「石破論法」炸裂!熟議か、はぐらかしか?その真意とは

窮地に立たされた石破首相が頼ったのは、意外にも「熟議」と「議論好き」な一面でした。この記事では、石破首相の国会答弁に見る「石破論法」の真意、そしてその背後にある森山幹事長との連携について、詳しく解説します。

国会答弁で光る石破首相の「議論好き」

2024年度補正予算成立後、石破首相は周囲に「やはり総選挙は予算委員会の後にすればよかった」と漏らしたといいます。早期解散による自民党惨敗の反省と同時に、国会答弁に自信を深めた様子が伺えます。

石破首相が衆院予算委員会で答弁する様子石破首相が衆院予算委員会で答弁する様子

大の議論好きで知られる石破首相は、質問にじっくり耳を傾け、自身の言葉で丁寧に答弁する姿が印象的です。「お茶の間の人が聞いて『なるほど、そういうことか』と分かるような文章を心がけてくれ」と秘書官に指示を出すなど、国民への分かりやすさを重視している点も注目に値します。

野党を翻弄する「石破論法」とは?

石破首相の答弁スタイルは、いつしか「石破論法」と呼ばれるようになりました。野党議員の質問に対し、「ご指摘は謙虚に受け止めます」とまずは低姿勢で応じ、問題の背景を詳細に説明します。そして「どうあるべきなのか」と問題提起をするものの、具体的な解決策や期限については明言を避けるのです。

この手法に対し、立憲民主党からは「熟議の国会にふさわしくなってきた」という肯定的な意見と、「質問にほとんど答えていない」という批判的な意見、両方が出ています。まさに野党を翻弄する「石破論法」の真骨頂と言えるでしょう。

政治評論家の山田太郎氏(仮名)は、「石破首相の答弁は、一見すると真摯に議論に向き合っているように見えるが、実際には具体的な政策を示していない。これは、野党からの追及をかわすための高等戦術と言えるだろう」と分析しています。

石破首相と森山幹事長、最強タッグの復活?

国会における表の議論とは別に、水面下では多数派工作も重要です。そこで石破首相が頼ったのが、自民党幹事長の森山裕氏でした。

補正予算案の成立は、森山氏が立憲民主党と国民民主党の間で巧みな調整を行った結果です。特に「年収103万円の壁」引き上げ問題では、自公国幹事長が2025年から178万円を「目指して」引き上げることで合意。この玉虫色の表現に、石破首相は感嘆したと言われています。

政治ジャーナリストの佐藤花子氏(仮名)は、「石破首相と森山幹事長の関係は、かつてほど良好ではないと言われていたが、今回の補正予算成立劇で見せた連携は、二人の間に依然として強い信頼関係があることを示している」と指摘しています。

石破首相の真意はどこに?

石破首相の「熟議」重視の姿勢は、国民からの信頼回復を狙ったものと言えるでしょう。しかし、「石破論法」によって具体的な政策が示されないままでは、国民の期待に応えることは難しいかもしれません。今後の石破政権の動向に注目が集まります。