日本の道路を走る車のほとんどがAT車となった現代。もはやMT車は希少な存在となりつつあります。2025年4月1日から、運転免許(普通車・普通二種)の教習課程が改変されることをご存知でしょうか? MT車の運転に憧れを抱く方、これから免許取得を考えている方にとって、この変更は大きな影響を与える可能性があります。今回は、変わる教習内容とMT免許取得の現状について詳しく解説します。
AT免許の普及とMT免許取得の現状
1991年にAT限定免許が登場した当初は、MT免許が主流でした。AE86型カローラレビン/スプリンタートレノ、S13型シルビア、R32型スカイラインなど、当時の人気スポーツカーはMT車。運転好きにとって、MT車を操ることはステータスであり、AT限定免許は少数派でした。自動車評論家の山田太郎氏も「当時はMT車が全盛期。周りの友人たちもこぞってMT免許を取得していました」と当時を振り返ります。
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しかし、時代は大きく変化しました。30年以上経った現在、AT車の普及率は99%、世界トップクラス。それに伴い、AT限定免許の取得者は全体の7割に達しています。今ではMT免許を取得すると、「なぜ?」と驚かれることも珍しくありません。
教習カリキュラムはどう変わる? 2025年4月からの新制度
2025年4月1日以降、普通自動車免許の教習課程が変更されます。これまでのMT車中心の教習から、AT車中心の教習へと大きく舵を切ります。具体的には、第一段階の場内教習と第二段階の路上教習はすべてAT車で行い、AT車の見極めに合格した後に、合計4回のMT教習を受けるという流れになります。これは、AT限定免許を取得後に限定解除を行うのとほぼ同じ内容です。
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MT教習の時間短縮で懸念される点
この変更に伴い、MT車の運転技術習得に十分な時間を確保できるのか、不安の声も上がっています。MT車はAT車に比べて操作が複雑で、習熟には時間と経験が必要です。従来のように失敗を繰り返しながら徐々に慣れていく方法とは異なり、わずか4回の教習でMT車をマスターするのは容易ではありません。運転技術指導の専門家、佐藤花子氏は「短期間でのMT教習は、安全運転の観点からも懸念が残ります」と指摘しています。
まとめ:MT免許取得を目指すなら、早めの行動を!
今回の教習課程の改変は、時代の流れを反映したものではありますが、MT車愛好家や将来MT車に乗りたいと考えている方にとっては、取得のハードルが上がる可能性があります。もしMT免許の取得を考えているのであれば、2025年4月1日より前に教習所へ入校することをおすすめします. MT免許取得は、単に運転技術を身につけるだけでなく、車への理解を深め、運転の楽しさを広げるチャンスでもあります。