警視庁と静岡県警の合同捜査本部は4日、指定暴力団山口組弘道会系組員の男らが詐欺容疑などで逮捕された事件の関係先として、神戸市の山口組総本部を家宅捜索した。男らが組ぐるみで特殊詐欺の金品を受け取る「受け子」を手配していたとみており、詐取金が上部団体に流れた可能性も視野に実態解明を進める。
午前11時ごろ、総本部に到着した捜査員が「警視庁ですが」と令状を示すと、組関係者とみられる男は「何! 詐欺!」と驚いた様子で対応した。その後、赤いベストの警視庁と青いベストの静岡県警の捜査員ら計約80人が家宅捜索に入り、1時間ほどで終了。目立ったトラブルはなかった。
総本部は、10月10日に神戸市内であった指定暴力団神戸山口組系組員2人が射殺された事件を受け、使用制限の仮命令を受けている。