タレント情報持ち出しで逮捕の元社員、大手芸能事務所出身の意外な過去

芸能界を揺るがす不正競争防止法違反事件。タレントキャスティング会社「ギャンビット」の元社員が、人気女優のギャラやNG項目などの営業秘密を持ち出そうとした疑いで逮捕されました。一見、よくある情報漏洩事件と思いきや、元社員の経歴に大手芸能事務所「ライジングプロダクション」の名前が浮上し、波紋が広がっています。

キャスティング会社元社員が機密情報持ち出しで逮捕

2025年2月3日、警視庁は「ギャンビット」の元社員である山本和佳容疑者を不正競争防止法違反の疑いで逮捕しました。山本容疑者は、在職中に知り得たタレントの契約情報(連続ドラマ主演クラスの女優のリスト、基本情報、ギャラ、NG項目など)をUSBメモリに保存し、転職先に持ち出そうとしたとされています。警視庁は認否を明らかにしていません。

キャスティング会社から持ち出されたデータキャスティング会社から持ち出されたデータ

大手芸能事務所「ライジングプロダクション」での経歴

驚くべきことに、山本容疑者は過去にライジングプロダクションでマネージャーとして勤務していたことがわかりました。観月ありささんやDA PUMPなど、数多くの有名タレントが所属する大手芸能事務所での経験を持つ人物が、なぜこのような事件を起こしたのか、関係者に衝撃が走っています。

芸能プロダクション関係者によると、山本容疑者は2012年に新卒でライジングプロダクションに入社し、2017年に退社後、ギャンビットに転職したとみられています。当時の山本容疑者は、真面目で仕事熱心な人物として知られており、違法行為とは無縁に見えたそうです。

元同僚の証言「真面目だが八方美人な一面も」

「彼は仕事にも熱心で、先輩後輩にも優しく、真面目な性格でした。しかし、人の言うことを聞きすぎて、八方美人になってしまうタイプだったかもしれません。よく残業もしていて、頼まれたら断れない雰囲気の人でしたね」と元同僚は語っています。

キャスティング会社がタレント情報を求める理由

なぜキャスティング会社はタレントのギャラやNG項目などの情報を知りたがるのでしょうか? 芸能プロダクション関係者は、「キャスティング会社は、タレントの出演料や契約料の適正価格を事前に把握することで、案件をスムーズに進めることができます。無駄な交渉時間を省き、適切な金額を提示するために必要なデータなのです」と説明しています。

真面目さが裏目に?事件の背景を探る

真面目すぎる性格が、今回の事件につながったのでしょうか? 事件の背景には、キャスティング業界の競争激化や情報管理の難しさといった問題も見え隠れしています。今後の捜査の進展が注目されます。

業界全体の情報管理体制の見直しが必要か

今回の事件は、芸能界における情報管理の重要性を改めて浮き彫りにしました。 タレントの個人情報や契約内容は、厳重に管理されるべき機密情報です。業界全体で情報管理体制を見直し、再発防止策を講じる必要があるでしょう。 芸能ジャーナリストの山田一郎氏(仮名)は、「今回の事件は氷山の一角に過ぎない可能性がある。業界全体で情報管理の意識を高め、より強固なセキュリティ対策を講じる必要がある」と指摘しています。