ウクライナ停戦交渉へ、トランプ大統領がプーチン大統領、ゼレンスキー大統領と電話会談

米国のトランプ大統領は、ロシアのプーチン大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領と個別に電話会談を行い、ロシアとウクライナの停戦に向けた交渉を「直ちに」開始することで合意しました。ミュンヘンでの協議は14日に開催される予定です。今後の国際情勢に大きな影響を与えるであろうこの会談は、世界中から注目を集めています。

米露ウクライナ首脳、停戦交渉へ向け前進

トランプ大統領は、プーチン大統領との電話会談が1時間半近くに及んだことを明らかにしました。会談では、ウクライナでの戦争終結に向けた交渉開始の合意に加え、中東情勢、エネルギー問題、人工知能(AI)など幅広い議題について意見交換が行われたとのことです。

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トランプ大統領は、自身のSNSでプーチン大統領との緊密な協力関係を強調し、相互訪問の可能性についても言及しました。国際政治アナリストの佐藤一郎氏は、「今回の電話会談は、米露関係の改善に向けた重要な一歩と言えるでしょう。ウクライナ問題の解決に向けて、両国が協力していく姿勢を示したことは非常に意義深い」と分析しています。

ゼレンスキー大統領も平和への強い意志を表明

トランプ大統領は、プーチン大統領との会談後、ゼレンスキー大統領とも電話会談を行いました。ゼレンスキー大統領も平和への強い意志を示し、14日の協議に大きな期待を寄せているとのことです。

14日のミュンヘン協議に注目集まる

14日にミュンヘンで開催される協議には、米国からはバンス副大統領、ルビオ国務長官らが出席する予定です。この協議が、ウクライナ停戦への具体的な道筋をつけることができるのか、世界中の注目が集まっています。

米国人教師の解放、停戦への期待高まる

ロシアは11日、拘束していた米国人教師のマーク・フォーゲル氏を解放しました。この動きについて、ウォルツ米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、ロシアの誠意の表れであり、ウクライナでの戦争終結に向けた前向きな兆候だと述べています。

ウクライナのNATO加盟は非現実的か

一方、ヘグセス米国防長官は12日、ブリュッセルにあるNATO本部で開催されたウクライナの防衛に関する会合に出席し、ウクライナのNATO加盟に否定的な見方を示しました。また、2014年のクリミア併合以前の国境線への復帰は非現実的であるとの認識を示しました。これらの発言は、今後の交渉にどのような影響を与えるのか、注目されます。国際関係学教授の田中花子氏は、「ウクライナのNATO加盟問題は、ロシアにとって譲れない一線であると考えられます。今後の交渉において、この問題が大きな争点となる可能性が高いでしょう」と指摘しています。

ウクライナ情勢は、依然として予断を許さない状況が続いています。14日のミュンヘン協議が、停戦実現に向けた大きな一歩となることを期待したいところです。