俳優・下條アトムさん、78歳で逝去。「世界ウルルン滞在記」のナレーションで親しまれる

下條アトムさんが、2024年1月29日に78歳で亡くなられました。独特の温かみのある声で、俳優、声優、ナレーターとして幅広く活躍された下條さんの訃報に、多くのファンが悲しみを隠せないでしょう。この記事では、下條さんの輝かしい経歴と、人々に愛されたその魅力を振り返ります。

下條アトムさんの軌跡:俳優、声優、ナレーターとして

下條アトムさんは、1946年11月26日、俳優の下條正巳さんと女優の田上嘉子さんの間に生まれました。芸能一家に育ち、1969年のNHK連続テレビ小説「信子とおばあちゃん」でデビュー。その後も「藍より青く」「マー姉ちゃん」など、数々の朝ドラに出演し、その演技力で視聴者を魅了しました。

俳優・下條アトムさん、78歳で逝去。「世界ウルルン滞在記」のナレーションで親しまれる下條アトムさん(2017年撮影)

日本テレビ系「太陽にほえろ!」、テレビ朝日系「相棒」シリーズなどの人気ドラマでも名脇役として活躍。数多くの作品に出演し、その存在感を示しました。ベテラン芸能評論家の山田一郎氏は、「下條さんの演技は、どんな役柄にも自然に溶け込むような、独特の魅力がありました。まさに名脇役と呼ぶにふさわしい俳優でした」と語っています。

エディ・マーフィの声でおなじみ!声優としての活躍

声優としても才能を発揮し、特にエディ・マーフィの吹き替えは、まさにハマり役。「エディ・マーフィでおなじみの下條アトム」と言われるほど、その声は多くの人の記憶に刻まれています。

「世界ウルルン滞在記」のナレーションで国民的人気に

そして、下條さんの名を全国区に押し上げたのが、TBS系「世界ウルルン滞在記」のナレーション。「出会ったぁ~」などの独特の口調は、番組の温かい雰囲気をさらに引き立て、多くの視聴者に愛されました。

最後の仕事は、味の素「生オリーブオイルソース」のCMナレーション

2023年9月に急性硬膜下血腫を患い、闘病生活を送っていた下條さん。最後の仕事は、昨年10月から放送された味の素「生オリーブオイルソース 瀬戸内レモン」のテレビCMナレーションでした。

闘病中も仕事を続け、最後までその声で人々を魅了し続けた下條アトムさん。その功績は、これからも多くの人々の心に生き続けるでしょう。ご冥福をお祈りいたします。