予算委員会で、立憲民主党の階猛議員が政府の基金運用における「無駄な利払い」問題を厳しく追及しました。巨額の基金が寝かされている間に発生する利息、その金額は想像以上で、国民生活への影響も懸念されます。一体何が起こっているのでしょうか?
階議員、基金の「ブタ積み」を批判!
元銀行員である階議員は、基金の使い残しとそれに伴う利払い増加を問題視。「民間企業ではあり得ない」と、基金の運用実態について各大臣に詰め寄りました。
防衛装備移転円滑化基金:利息500万円vs利払い20億円?
中谷防衛大臣は、基金の預金利子約500万円を基金残高に充てていると説明。しかし、階議員の試算では、年間約20億円もの利息支払いが発生していると指摘。この巨額な差額はどこから来るのでしょうか?
防衛装備移転円滑化基金に関する国会の様子
先端国際共同研究推進基金:利息508万円vs利払い11億円?
阿部文部科学大臣も、基金の運用収入は508万円と回答。これに対し階議員は、年間の支払い利息は約11億円に上ると反論。巨額の利払いと少額の運用益のギャップに疑問を呈しました。
ワクチン生産体制等緊急整備基金:運用損22億円!
福岡厚生労働大臣は、基金で約22億円の運用損が発生したと報告。階議員は、調達コストと運用損のダブルパンチで「往復ビンタ」だと批判。基金運用の難しさが浮き彫りになりました。
グローバルサウス未来志向型共創等事業:年間15億円もの利息が発生?
武藤経済産業大臣は、同事業は基金事業ではないため運用益は発生していないと説明。しかし、階議員は、予算計上後の公募実施期間中に15億円もの利息が発生していると指摘。予算執行の遅れが利払い増加につながっている可能性を示唆しました。
加藤財務大臣の反論と階議員の再反論
加藤財務大臣は、基金の必要性を擁護し、機会費用を認識した上で適切な運用を行っていると説明。しかし、階議員は、基金を「ブタ積み」するのではなく、必要な時に予算計上すれば良いと反論。財政状況の厳しい現状で、無駄な利払いを放置すべきではないと主張しました。
専門家であるA氏(仮名)は、「基金の運用は流動的な資金需要に対応するための重要な仕組みだが、透明性と効率性を高める必要がある」と指摘しています。B大学経済学教授のC氏(仮名)も、「巨額の利払いは国民負担につながるため、厳格な管理体制が必要不可欠」と警鐘を鳴らしています。
基金運用、その在り方が問われる
今回の階議員の追及は、政府の基金運用における課題を改めて浮き彫りにしました。基金の必要性と効率的な運用、そのバランスをどう取るのか、今後の議論が注目されます。国民の税金が有効に使われているか、私たちも関心を持つ必要があるでしょう。