幸福度を高める秘訣:お金?やりがい?それとも…?

人生における幸福度、それは一体何によって左右されるのでしょうか?お金?仕事へのやりがい?それとも年齢?今回は、幸福度に関する最新の研究結果を基に、その謎に迫ります。幸福度を左右する様々な要因を紐解き、より豊かな人生を送るためのヒントを探ってみましょう。

幸福度は年齢と共に変化する?

人生の幸福度は、年齢と共にどのように変化していくのでしょうか?青山学院大学の亀坂安紀子教授によると、多くの国で共通して、中年期までは年齢が上がるにつれて幸福度は低下する傾向があるそうです。子育てや教育費の負担、仕事の責任など、様々な要因が重なり、特に50代くらいまでは幸福度が下がりやすいとのこと。

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しかし、朗報もあります。亀坂教授によると、50代以降は子育ての負担が軽減し、退職によって仕事のストレスから解放されることで、幸福度は再び上昇する傾向があるそうです。拓殖大学の佐藤一磨教授も、若い頃に抱いていた理想と現実のギャップに悩むことで幸福度が低下するものの、年齢を重ねて自分を受け入れることで回復していくと指摘しています。

お金は幸福度を高めるのか?

では、お金は幸福度にどのような影響を与えるのでしょうか?佐藤教授によると、オランダのライデン大学の研究では、高所得層は50歳前後でも幸福度の落ち込みが少なく、むしろ上昇していく傾向があることが明らかになっています。経済的な余裕が、人生の満足度を高める一因となっていると考えられます。また、お金があれば家事や子育て、介護などを外部に委託することができ、幸福度を下げる要因を減らすことができるでしょう。

仕事のやりがいと幸福度の関係

仕事へのやりがいと幸福度は、どのように関係しているのでしょうか?内閣府の調査によると、やりがいの有無に関わらず、年収が高いほど雇用環境と賃金への満足度は高まる傾向があります。しかし、亀坂教授は、やりがいを感じない年収700万円以上の人よりも、やりがいを感じる300万円未満の人のほうが満足度が高いという点に着目しています。このことから、必ずしも高収入が幸福度に直結するわけではないことが分かります。

幸福度を高めるために

幸福度を高めるためには、お金や仕事だけでなく、様々な要素が絡み合っていることが分かります。自分にとって何が本当に大切なのかを見つめ直し、バランスの良い生活を送ることが、幸福度を高める鍵となるでしょう。