【ガンダム】戦争の悲劇…避けられたはずの死、忘れられない名シーン

ガンダムシリーズの魅力の一つは、リアルな戦争描写です。戦場で活躍するキャラクターが、突然命を落とすシーンも少なくありません。今回は、ガンダムシリーズの中でも特に印象深く、もしかしたら避けられたかもしれない悲劇的な死について、改めて振り返ってみましょう。

戦争の残酷さを描く名シーン

ガンダムシリーズでは、多くのキャラクターが理不尽な死を迎えています。今回は特に印象的なシーンをいくつかピックアップし、その悲劇を改めて振り返ります。

## すれ違いが生んだ悲劇【機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争】

OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』では、サイド6のリボーコロニーに住む少年アルフレッド・イズルハ(アル)と、ジオン軍の新兵バーナード・ワイズマン(バーニィ)の交流を通して、戦争の残酷さが描かれています。

バーニィは新型ガンダムの破壊任務のためコロニーに潜入しますが、作戦は失敗。生き残ったバーニィは、コロニーごとガンダムを破壊するジオン軍の核攻撃計画を知り、大切な人々を守るため、ガンダムNT-1の破壊を決意します。

altalt

皮肉なことに、ガンダムNT-1のパイロットは、アルの隣人でバーニィとも親しくなったクリスチーナ・マッケンジー(クリス)でした。互いの正体を知らないまま、二人は激しい戦闘に突入。結果、バーニィは戦死し、コクピットは無残な状態だったと伝えられています。

しかし、真の悲劇はその後でした。実は戦闘直前、核攻撃を計画していたジオン軍艦艇は連邦に投降していたのです。アルはバーニィを止めようとしましたが、間に合いませんでした。

ガンダムシリーズを語る上で欠かせない軍事評論家、小林誠一郎氏もこのシーンについて「バーニィの死は、戦争の不条理さを象徴する出来事と言えるでしょう。ほんの少しのタイミングのずれで、未来は大きく変わっていたはずです」と語っています。

無駄になった勇気、そして残された虚しさ

バーニィの死は、まさに避けられたはずの悲劇でした。彼の勇気と決意は、皮肉にも無駄になってしまったのです。もし核攻撃の情報が早く届いていたら、もしクリスとバーニィが正体を知っていたら、物語は全く違う結末を迎えていたでしょう。

未来への希望と平和への願い

ガンダムシリーズは、戦争の悲惨さと平和の尊さを訴えかける作品です。避けられたかもしれない死を通して、私たちは未来への希望と平和への願いを改めて強く意識させられます。