ドバイでウクライナ人インフルエンサーが重傷、悪名高い「ポルタ・ポッティ」の実態とSNS「ドバイヤギ案件」の関連性

ウクライナ国籍のインフルエンサー、マリア・コバルチュクさん(20)がドバイの路上で発見され、腕、脚、脊椎の骨折という重傷を負っていた衝撃的な事件は、世界的な注目を集めています。彼女が参加していたとされる「ポルタ・ポッティ(Porta Potty)」と呼ばれるパーティーの闇、そして日本でもSNSで話題になった「ドバイヤギ案件」との関連性が明らかになりつつあります。高額報酬を謳う海外での誘いには、想像を絶する危険が潜んでいる現実を浮き彫りにしています。

ドバイの闇パーティー「ポルタ・ポッティ」とは

今年3月、ドバイの路上で血まみれの状態で発見されたマリア・コバルチュクさんは、4ヶ月間の治療を経て7月下旬にノルウェーでのリハビリ中に、ロシアのメディア「Ostorozhno Media」の取材に対し、初めて口を開きました。彼女が参加していたのは、隠語で「仮設トイレ」を意味する「ポルタ・ポッティ」と呼ばれるパーティーである可能性が指摘されています。これは、巨額の報酬と引き換えに富裕層が女性をモノ扱いする行為を指す言葉です。

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ドバイで重傷を負い、現在リハビリ中のウクライナ国籍インフルエンサー、マリア・コバルチュクさん。]

「ポルタ・ポッティ」は、今年5月に日本のSNSでも「ドバイヤギ案件」として話題になりました。この海外出稼ぎ案件は、巨額の報酬と引き換えに、信じがたいような屈辱的な要求に応じることを強制されるというものです。湾岸諸国の社会情勢に詳しいジャーナリストは、ドバイを含む中東の湾岸産油国では、王族や富裕層が世界各国から女性をコンパニオンとして招き、パーティーを開くことが頻繁にあると指摘しています。単発の仕事で1回5万ドル(約750万円)といった高額報酬が提示されることもあり、「一度だけなら」と考えてブローカーの募集に応じる女性が後を絶たないのが現状です。

インフルエンサーが明かす「地獄のパーティー」の内幕

マリアさんがどのようにして大怪我を負ったのか、大手紙国際部記者が「Ostorozhno Media」の取材内容を語っています。ドバイのホテルで開催されたパーティーは、ロシアやウクライナなどで活動する実業家が主催したものでした。マリアさんはドバイのホテルで知り合った19歳の男性から誘われ、「プライベートジェットでタイまで連れて行く」という言葉に期待し、パーティーに参加したといいます。

パーティー中、ウイスキーを飲み、「白い粉」を吸っていた男たちがしばらくして暴れ出し、突然マリアさんに襲いかかりました。暴れる男性たちが瓶を割ったため、床一面がガラスの破片で覆われ、歩くことも困難な状態だったとされます。マリアさんは所持品やパスポートを奪われた上、男性たちの行為を拒んで逃げ出そうとしましたが失敗し、部屋に引きずり戻されたと語っています。

この事件は、夢のような高額報酬や豪華な生活の裏に隠された、海外での危険な誘惑と人権侵害の深刻な実態を世界に突きつけるものです。特に、SNSで拡散される情報には、その真偽を慎重に見極める必要があることを強く警告しています。

参考文献

  • Ostorozhno Media
  • NEWSポストセブン (Yahoo!ニュース掲載記事)
  • 各種報道機関の国際ニュース
  • 湾岸諸国社会情勢専門家のコメント