2017年6月2日、覚醒剤取締法違反の現行犯で逮捕された俳優・橋爪遼(38)。懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を言い渡され、2020年に猶予期間を満了。現在はフリーの俳優として活動しながら、依存症に関する啓発活動を行っている。
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俳優・橋爪功(83)を父に持つ彼に、岸田今日子や渡辺謙といった大御所が家を訪れていたという家庭環境、いじめを受けていた学生時代、俳優を目指したきっかけなどについて、話を聞いた。(全3回の1回目/ 2回目 に続く)
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舞台があるたびに、父親に連れて行かれてた
――いつ頃から、橋爪家が一般的なサラリーマンの家庭とは違うと意識しましたか?
橋爪遼(以下、橋爪) 幼稚園あたりですかね。父親が、舞台があるたびに僕を連れて行っていて。それで父親が、舞台の上ではわりとすごい人なんだなと認識するようになったと思うんですよね。
うちの父親は「演劇集団 円」という劇団の俳優なんですけど、円で「円・こどもステージ」という児童向けの芝居をやってたんですよ。子供を桟敷席(さじきせき)とか前の席に座らせて、芝居を見せるという。しょっちゅう、そういうのに連れて行かれてたんですね。
――その児童向け舞台にお父さんは。
橋爪 出てます。なので、父親の出てる舞台を観に行くという形です。それで、父親は舞台に立つ人なんだと認識するようになった感じですかね。時々、児童向けじゃない芝居も見せられてたんですけど、そこでは父親が大人たちとガーッとセリフをまくし立てていて。それを眺めては「なんなんだろう? この人は」と思ったのを、なんだか覚えてますね。
――お父さんとしては、我が子に舞台や演劇に触れてほしいといった考えが。
橋爪 いや、ないですね。あんまり深く考えてなかったと思います。ただ単純に、そういう家庭環境だったというか。父親の仕事場を見ることができる環境だったんじゃないかなと。やっぱり、劇団の方とかうちに来てましたし。