長野県軽井沢町で平成28年に大学生ら15人が死亡したスキーバス転落事故を巡り、犠牲者1人の遺族が、バスを運行した「イーエスピー」(東京都羽村市)と高橋美作社長らに損害賠償を求めたさいたま地裁の訴訟で調停が成立したことが6日、分かった。
原告の代理人弁護士とイーエスピーの山本崇人営業部長はいずれも「コメントしない」とし、調停内容を明らかにしなかった。
訴訟で、原告側は精神的苦痛に対する慰謝料や逸失利益を請求。被告側は答弁書で「非常に痛ましい事故で、責任を真摯に受け止め謝罪する。賠償範囲と額は裁判所の判断を仰ぐ」としていた。
事故は28年1月15日未明に発生、大型バスがカーブを曲がりきれず道路脇の崖下に転落した。長野県警は29年6月に高橋社長と運行管理者、死亡した運転手を業務上過失致死傷容疑などで書類送検している。