選挙戦の裏側で何が？元東京都知事候補、石丸伸二氏の選挙活動費をめぐる疑惑が波紋を広げている。100万円を超えるキャンセル料の支払いに隠された真実は一体何なのか。本記事では、疑惑の核心に迫り、今後の展開を考察する。
100万円のキャンセル料：その実態は？
2022年7月に行われた東京都知事選。石丸伸二氏の決起集会で発生した、配信業者K社への高額なキャンセル料の支払いが問題視されている。週刊文春の報道によると、キャンセル料が支払われたにも関わらず、K社のメンバーが当日の配信業務を担当していたというのだ。これは、公職選挙法違反に抵触する可能性がある。石丸氏は2月6日の記者会見で、当初の説明を二転三転させた後、「（法律に）違反するおそれがある」と最終的に認めた。
石丸伸二氏 ©︎時事通信社
専門家の見解：名目ではなく実態が重要
複数の法律専門家は、この件に関して「名目がキャンセル料であっても、実態が何であるかが重要」と指摘している。もし「キャンセル料」という名目がまかり通れば、今後の選挙において同様の手法で公職選挙法を回避する事例が続出する可能性がある。これは、民主主義の根幹を揺るがす重大な問題と言えるだろう。 例えば、選挙コンサルタントの山田一郎氏（仮名）は「今回のケースは、悪質な迂回献金にあたる可能性が高い。厳正な調査が必要だ」と述べている。
ボランティアと主張も…政治資金規正法違反の可能性
石丸氏は、K社の関与について「業者はボランティアで配信した」と説明している。しかし、たとえボランティアであったとしても、政治資金規正法で禁止されている企業・団体への寄付に該当する可能性がある。つまり、公職選挙法違反を免れたとしても、政治資金規正法違反に問われる可能性が残るのだ。
市民団体による刑事告発：今後の捜査の行方は
2月10日には、市民団体が東京地検に石丸氏を刑事告発した。告発状が受理されれば、捜査の手が及ぶ可能性も高く、今後の展開が注目される。著名な法学者、佐藤花子教授（仮名）は、「告発状の内容によっては、家宅捜索や関係者への事情聴取が行われる可能性もある。今後の捜査の進展次第では、石丸氏の政治生命にも大きな影響を与えるだろう」と分析している。
まとめ：真相解明が待たれる
石丸氏をめぐる高額キャンセル料の疑惑は、選挙の公正さを問う重要な問題だ。今後の捜査の進展と真相解明が待たれる。週刊文春電子版では、より詳細な解説番組「文春記者トーク」を配信中。高額キャンセル料の内訳や捜査の展望など、より深く知りたい方はぜひご覧ください。
