映画「新聞記者」は、東京新聞の望月衣塑子記者をモデルとした社会派ドラマとして話題を呼び、日本アカデミー賞も受賞しました。しかし、この映画にはいくつかの奇妙な点が存在します。例えば、地味なテーマにも関わらずイオン系シネコンで大規模公開されたこと、そしてフィクション映画であるにも関わらず望月記者本人が繰り返し登場することなどです。これらの謎を解き明かすキーワードは「プロパガンダ」です。この記事では、イオン、民主党、そして東京新聞の奇妙なトライアングルを読み解き、映画「新聞記者」の真の目的を探っていきます。
映画「新聞記者」のプロパガンダとしての側面
映画「新聞記者」は、衰退の一途を辿る新聞業界、特にリベラル系新聞のプロパガンダ作品と解釈することができます。望月記者はそのプロパガンダを牽引するキャラクターとして機能し、映画の製作・配給にはKADOKAWA、朝日新聞、イオンエンターテイメントが関わっています。保守系の読売新聞や産経新聞がコメントすら寄せていないことからも、この映画の政治的な立ち位置が伺えます。
alt 望月衣塑子記者、岡田克也元民主党代表、そして映画「新聞記者」の関係性を示すイメージ図
イオンと東京新聞、そして民主党の密接な関係
イオンの岡田元也代表執行役会長は、東京新聞の元政治部長である高田昌也氏の実兄です。そして、彼らの次男は元民主党代表の岡田克也衆議院議員です。この岡田一族の繋がりこそが、映画「新聞記者」の奇妙な公開形態を説明する鍵となります。イオン系シネコンでの大規模公開は、岡田一族による後押しがあったからこそ実現したと言えるでしょう。
新聞業界の現状とプロパガンダの必要性
日本新聞協会の調査によると、新聞の発行部数は年々減少しており、業界は危機的な状況にあります。2023年10月時点では前年比7.3%減と過去最大の減少幅を記録し、部数ベースでは225万部以上も減少しています。これは、毎年大きめの地方紙が一つずつ消えているのと同じ計算です。このような状況下で、新聞業界は生き残りを賭けてプロパガンダ活動に力を入れていると考えられます。映画「新聞記者」もその一環であり、望月記者というアイコンを通じて新聞の重要性を訴え、読者獲得を目指しているのではないでしょうか。
alt 新聞の発行部数減少を示すグラフ。新聞業界の危機的状況を視覚的に表現
映画「新聞記者」が提示する問題提起
映画「新聞記者」は、報道の自由や権力監視の重要性を訴える一方で、その背後にあるプロパガンダ的な側面にも目を向ける必要があります。メディアリテラシーを高め、情報を読み解く力を養うことが、現代社会においてますます重要になっていると言えるでしょう。