ミャンマーの国境地帯にある犯罪組織の拠点に「いまも日本人が監禁されている」という情報が出てきました。
■新たに日本人監禁の情報
20日、南京の空港に到着した飛行機。乗っていたのはミャンマーの犯罪拠点から移送された約200人の中国人です。扱いは容疑者です。胸には番号が書かれ、2人の警察官に両腕を抱えられるようにして降りてきました。バスに乗せられ、空港を後にしました。
中国・江蘇省公安庁 丁傑氏 「第一陣の強制送還者に対し、深く、厳しく調査を行い、犯罪行為にかかわった者に対し、断固して法的処罰を行う」
21日も約300人の中国人が、6便に分けて移送されてきました。
宮城県に住む男子高校生(17)を連れ去った疑いで拘束された藤沼登夢容疑者(29)は、監禁された日本人を管理する役割だったとみられることがわかりました。
さらに、日本側が「監禁されているとみられる成人男性2人」について、タイ当局に救出の要請をしていることが関係者への取材でわかりました。
2人は、すでに保護された男子高校生と同じ拠点で詐欺を強要されているとみられています。
ミャンマー南部のシュエコッコ。外国人を監禁している犯罪拠点の1つとされています。
立ち並ぶ建物。窓には、すべて鉄格子のようなものがはめられています。建物の外には人の姿も確認できました。
松本拓也ディレクター 「タイとミャンマーの国境となっている川ですが、その場所で釣りをしているミャンマー人の姿も見えます」
川は腰ぐらいまでの深さで、流れはあるものの、歩いて渡ることができそうです。
シュエコッコの街は大規模な摘発があった後も、以前とあまり変わっていない様子に見えます。
15キロほど離れたタイ・メソト。
所村武蔵アナウンサー 「このあたりタイの伝統的な木造建築が立ち並んでいて、タイの国旗も掲げられています。この一帯ずっと家が続いていきます。川をはさんだ反対側に詐欺組織の拠点が広がっています。一般的な住宅のすぐ裏手に詐欺組織の拠点が広がっています」
川の反対側に広がる『KKパーク』」。きれいに区画整理された犯罪拠点です。
今月11日、中国人の男性が川を歩いて逃げてくる姿を見かけたという男性。
KKパークから脱出した人を見た 「保健所で傷口を縫ってもらっていた」 「(Q.身柄拘束されたあとは?)中国の総領事館に引き渡された」
5日前、逃げ出して来た中国人の男性に助けを求められた女性。
KKパークから脱出した人を見た 「(男性がミャンマーから)歩いてきた。深夜2時に渡ってきた。パスポートを持たずに来ました。洋服以外、荷物を何も持っていませんでした。手を合わせて泣いていて、中国の領事館に連絡するようにお願いされました」
男性は、その後、入管施設に連れていかれたということです。この女性は、以前タイ側からミャンマー側にモノを運んでいて、拠点内で「日本人らしき人の姿」も見たことがあるそうです。
KKパークから脱出した人を見た 「日本人もたくさんいたよ。きれいで、肌が白くて。女性だった」
さらに、地元の支援団体によりますと、このKKパークに5人の日本人がいる可能性があることがわかりました。また、少し離れた拠点にも、日本人が20人ほどいるということです。
タイの独立系メディアによりますと、ミャンマーの国境警備隊は『KKパーク』を封鎖したと発表。今後、一斉に取り締まりを行う方針だといいます。
21日の国会で、石破総理もこの問題に言及しました。
石破総理 「必要な措置ということがあれば、邦人保護の観点から、政府として可能な限りの対応をいたしてまいります」
テレビ朝日