天皇陛下の素顔:国民との距離を縮める令和流のコミュニケーション

天皇陛下は2024年2月23日に65歳の誕生日を迎えられました。近年、皇室は情報発信に積極的で、宮内庁ウェブサイトのリニューアルやインスタグラムの開設など、国民との距離を縮めるための新たな取り組みが目立ちます。今回は、天皇陛下の国民とのコミュニケーション、そしてその背景にあるお人柄について迫ります。

親しみやすい天皇陛下の姿:自撮り写真が話題に

2017年6月、デンマークを公式訪問中の天皇陛下(当時は皇太子殿下)が、コペンハーゲンで市民の方と自撮り写真を撮る様子がSNSで拡散され、大きな話題となりました。

altデンマーク訪問中の天皇陛下(当時皇太子殿下)と市民の自撮り写真altデンマーク訪問中の天皇陛下(当時皇太子殿下)と市民の自撮り写真

デンマークは王室と国民の距離が近いことで知られています。皇太子時代から、国民との交流を大切にする陛下の姿勢が垣間見えるエピソードです。

名古屋大学准教授の河西秀哉氏は、天皇陛下のコミュニケーションについて、「幼少期からメディアに囲まれて育ち、カメラに慣れていることが、平成天皇や昭和天皇とは異なる点」と指摘しています。

新しいツールも積極的に活用:インターネットとインスタグラム

天皇陛下はインターネットにも精通されているようです。関係者によると、愛子さまが小学生の頃、那須御用邸滞在中にご一家で訪れたレストランは、陛下がインターネットでリサーチして決められたとのこと。

また、宮内庁のインスタグラムには、公務の様子だけでなく、ご一家でサイクリングやタケノコ掘りを楽しむプライベートな写真も投稿されています。中には、陛下が撮影された雅子さまや愛子さまの写真も含まれています。

alt天皇皇后両陛下と愛子さまalt天皇皇后両陛下と愛子さま

河西氏は、宮内庁のインスタグラム開設やウェブサイトのリニューアルについて、「天皇陛下の同意なくしては実現しない。陛下は新しいツールを好まれるお人柄なのだろう」と分析しています。

国民を想う天皇陛下:重責とストレス

幼少期から帝王学を学び、常に国民の前に穏やかな笑顔で立たれる天皇陛下。しかし、その重責ゆえのストレスを抱えていらっしゃることも、身近な人々によって明かされています。

皇太子時代、陛下と接する機会の多かったある人物は、陛下の頭皮に炎症が見られた時期があったことを明かし、「陛下は常に穏やかで明るく振る舞われているが、その背後にあるストレスの強さを感じた」と語っています。

心を癒す音楽

この人物は、陛下との時間を過ごす際にはイージーリスニングの音楽を流し、少しでもリラックスできる空間を作るよう心がけていたそうです。

国民との距離を縮め、新しい時代に対応した情報発信を続ける天皇陛下。その背景には、常に国民を想い、重責を担う天皇陛下のお人柄と、新しいものを柔軟に取り入れる姿勢があると言えるでしょう。