作家・吉本ばなな氏が、自身の名前で書かれていない偽の電子書籍がAmazon Kindleで販売されているとX（旧Twitter）で報告し、波紋を広げています。読者への注意喚起とともに、法的手段も示唆しています。
偽著書「世界には時間がない」とは？
問題となっているのは「世界には時間がない: 時間のない世界 時間なき世界」というタイトルの電子書籍。著者名には「吉本ばなな」と明記され、2025年2月22日に596円で発売されています。吉本氏はこの書籍について、自身は一切関与しておらず、明らかに著作権侵害であると主張しています。
吉本ばなな氏のX投稿
Amazonへの対応要請と憤り
吉本氏はAmazonのカスタマーサービスに連絡し、著作権侵害の部署につないでもらったものの、対応に難航している様子。「なんだかアホらしくなってきました」とXに投稿し、対応の遅さや複雑さに苛立ちを隠せない様子が伺えます。
他の著名作家も被害か？
吉本氏の投稿には、東野圭吾氏や村上春樹氏といった他の著名作家でも同様の被害が報告されているというコメントが寄せられ、著作権侵害の深刻さが浮き彫りとなっています。
読者への注意喚起
吉本氏は読者に向けて「間違えて買わないでください。とんでもないことです」「うっかりダウンロードしないようにお願いします」と繰り返し注意を呼びかけています。偽の電子書籍を購入してしまうと、金銭的な損失だけでなく、質の低いコンテンツに時間を費やすことにもなりかねません。
吉本ばなな氏
著作権侵害の深刻さと対策
今回の件は、デジタルコンテンツにおける著作権侵害の容易さと、被害者にとっての対応の難しさを改めて示すものとなりました。電子書籍市場の拡大に伴い、このような被害は今後さらに増加する可能性も懸念されます。プラットフォーム側による対策強化とともに、読者側も著作権意識を高め、正規ルートでの購入を心がけることが重要です。
今後の展開
吉本氏は法的手段も検討しており、今後の展開が注目されます。この問題は、作家のみならず、読者、そして電子書籍業界全体にとって重要な課題と言えるでしょう。
