千葉県警、交通規制無効の交差点で589件の不適切取り締まり 5年間で321万円の反則金徴収

千葉県警は、交通規制が無効な交差点で、5年8ヶ月にわたり589件もの不適切な交通違反取り締まりを行っていたと発表しました。これは、2017年12月から2023年8月までの期間に、本来であれば交通規制が有効となるべき手続きが県警内部で滞っていたことが原因です。誤って道交法違反とされたドライバーには、計321万円の反則金が返還され、違反点数も取り消されます。

無効な交通規制と不適切な取り締まりの詳細

今回の不適切な取り締まりは、片側3車線以上の道路におけるミニバイクの二段階右折に関するものでした。本来、このような道路での二段階右折は交通規制の対象となりますが、千葉県公安委員会による決定を得ないまま、県内51ヶ所の交差点で信号無視などを理由に反則切符が切られていました。

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この問題の発覚を受け、千葉県警交通部長の川口光浩氏は、「深くお詫び申し上げる。再発防止に全力で取り組む」とコメントを発表。県警は、再発防止策として、交通規制に関する手続きの徹底的な見直しと担当職員への研修を実施するとしています。

ミニバイクの二段階右折に関する誤解と注意点

二段階右折は、原動機付自転車(ミニバイク)や自転車などが安全に右折を行うためのルールです。しかし、道路状況によっては二段階右折が不要な場合もあります。今回の件では、3車線以上の道路で二段階右折が必要と誤解されたケースが多く見られました。

二段階右折が必要なケースと不要なケース

一般的に、二段階右折は、片側2車線以下の道路で必要とされています。片側3車線以上の道路では、右折レーンが設けられている場合が多く、二段階右折は不要です。ただし、標識などで二段階右折が指示されている場合は、その指示に従う必要があります。

交通ルールに関する専門家である山田一郎氏(仮名)は、「道路標識や交通状況をよく確認し、正しい交通ルールを理解することが重要です。特に、二段階右折については、道路状況によって必要・不要が変わるため、注意が必要です」と指摘しています。

ドライバーへの影響と対応

今回の不適切な取り締まりにより、多くのミニバイクドライバーが不利益を被りました。県警は、対象となるドライバーに個別に連絡を取り、反則金の返還手続きや違反点数の取り消しを行う予定です。

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まとめ:交通ルールの再確認と安全運転の意識向上を

今回の千葉県警の不適切な取り締まりは、交通規制に関する手続きの不備が原因でした。この出来事を教訓に、ドライバー一人一人が交通ルールを再確認し、安全運転の意識を高めることが重要です。また、行政機関も手続きの透明性と正確性を確保し、市民の信頼回復に努める必要があります。