岐阜県中津川市に編入合併して20年を迎えた旧山口村。全国で唯一の越県合併として当時大きな注目を集めました。木曽11宿の最南端、馬籠宿を抱えるこの地域は、生活圏が岐阜県側に向いていたことから、合併は必然の流れだったのかもしれません。今回は、スマートIC開通による馬籠宿へのアクセス向上と、地域活性化への期待について掘り下げていきます。
スマートIC開通で馬籠宿へらくらくアクセス!
中央道神坂PAに建設中のスマートインターチェンジ。
2023年秋、中央自動車道神坂PAにスマートICが開通予定。これにより、馬籠宿へのアクセスが劇的に向上します。従来は中津川ICから国道19号を経由する必要があり、時間ロスが課題でしたが、スマートICの利用で数分の短縮が可能に。観光客にとって大きなメリットとなるだけでなく、地域住民の利便性向上にも繋がります。「木曽路の玄関口」として、更なる賑わいが期待されます。
合併特例債を活用!地域活性化への取り組み
スマートICの設置は、旧山口村を含む木曽郡の町村や岐阜県側市町村の長年の悲願でした。2005年の新中津川市発足に伴う新市建設計画に組み込まれ、合併特例債を活用することで実現。市と中日本高速道路が共同で整備を進めてきました。地域を縦断する農道「ふるさと椿街道」の完成も、地域活性化への大きな一歩と言えるでしょう。 地元経済への波及効果も期待されており、今後の発展が注目されます。
生活圏一体化で利便性向上!住民の声を市政へ
旧山口村の住民にとって、中津川市は通勤、通学、通院などで日常的に利用する地域でした。合併により、運転免許証の更新手続きが中津川市内で即日交付可能になるなど、生活の利便性は大きく向上。「岐阜県入りで生活が楽になった」という声も多く聞かれます。行政サービスの向上は、住民の生活の質を高める上で重要な要素です。
合併後の課題と展望:住民の声を大切に
合併から20年。山口村最後の村長を務めた加藤出氏(87)は、「立ち止まって検証が必要な時期」と語ります。ハード整備面での進展は認めつつも、山口総合事務所の職員数減少や地域審議会の廃止など、住民の声が市政に届きにくくなっている現状を指摘。地域の声を真摯に受け止め、より良いまちづくりを進めることが、今後の課題と言えるでしょう。地方自治のあり方が問われる中で、中津川市はどのような未来を描いていくのでしょうか。
まとめ:更なる発展に向けて
スマートIC開通による馬籠宿へのアクセス向上は、地域活性化の起爆剤となるでしょう。合併後の課題を克服し、住民の声を市政に反映させることで、更なる発展が期待されます。