米ウクライナ首脳会談後の波紋が広がっています。ルビオ米国務長官は、ゼレンスキー大統領の交渉姿勢を「惨憺たる失敗」と断じ、謝罪を求める異例の事態となりました。和平への道筋は、ますます不透明さを増しているようです。
首脳会談は「攻撃的な姿勢」で決裂?
2025年3月28日、ホワイトハウスで行われた米ウクライナ首脳会談は、激しい応酬の末、物別れに終わりました。ルビオ米国務長官はCNNの単独インタビューに応じ、ゼレンスキー大統領の敵対的な姿勢を批判。「彼自身にとって惨憺たる失敗になったことを謝罪する」よう要求し、交渉の席で攻撃的な態度を取る必要はなかったと指摘しました。
ゼレンスキー大統領とルビオ米国務長官
ルビオ長官は、トランプ大統領が「取引の達人」であることを強調。ゼレンスキー大統領の交渉術の未熟さを暗に非難しました。さらに、ゼレンスキー大統領が本当に和平合意を望んでいるのか疑問を呈し、「望んでいると言うが、望んでいない可能性もある」と述べ、波紋を広げています。
米ウクライナ関係の亀裂が露呈
今回の首脳会談は、米ウクライナ関係の深刻な亀裂を浮き彫りにしました。ワシントンを訪問した英仏の首相は、米国に対し、ロシアのプーチン大統領の利益をゼレンスキー氏の利益以上に優先しない形で戦争終結を仲介するよう訴えていました。しかし、首脳会談では、ウクライナの希土類鉱物活用や、3年に及ぶロシアとの戦争終結に向けた具体的な合意には至りませんでした。
トランプ大統領、ゼレンスキー大統領への不満を表明
トランプ大統領とバンス副大統領は、これまでの米国のウクライナ支援に対する感謝が不十分だとゼレンスキー大統領を厳しく非難。ゼレンスキー大統領が自身の交渉能力を過大評価しているとも批判しました。 国際政治アナリストの山田一郎氏(仮名)は、「今回の会談は、米ウクライナ関係の悪化を決定づけるものとなった。今後の和平交渉への影響は避けられないだろう」と分析しています。
和平への道はさらに険しく
今回の首脳会談の決裂は、ウクライナ情勢のさらなる悪化を招く可能性があります。和平への道筋は、ますます不透明さを増していると言えるでしょう。今後の両国関係、そして和平交渉の行方に注目が集まります。