「誰だって命の最期は個人戦」 定年退職後は「ソロ立ち」で幸せに生きる老後を! 「自分で決める・選ぶ」力は高齢者ほど必要だ


【画像】「物価高で生活が苦しい」「年金だけではやっていけない」…。長生きしたいのに、将来のお金の不安を抱えるシニア世代に伝えたいこと。

■「ソロ立ち」が高齢期の幸せの条件

 鎌田:ぼくはね、高齢期を幸せに生きるかどうかは、「自己決定」が一番重要な気がしているんです。自分が働いて稼いできたお金をどう使うか、延命治療を受けるか受けないか、最期はどこでどんなふうに死にたいのか、そんな自己決定力は高齢者ほど必要になってくると思います。

 鎌田:人の顔色をうかがってきた人は、とくにそうだよね。

 荻原:私の周囲を見ると、定年退職したあとに無気力になってしまう男性がけっこう多いんですよ。「夫が家でずっとゲームばかりしている」「やたらと私の後ろをついて歩くようになって面倒くさい」っていう妻の声、けっこう聞きます。

 荻原:知り合いの保険会社の人も言っていました。妻を亡くした夫は、そのときは割と冷静なんですって。でも、半年くらいするとろうそくの火が消えるみたいに、ふ〜っと亡くなるケースが少なくないそうです。

 一方で、夫を亡くした奥さんは「どうして私を置いて逝(い)ってしまったの!」って棺(ひつぎ)にすがって泣いたりするんですけど、半年後にはすっかり元気。ご主人の生命保険も入るから、「ここからが、わが世の春!」みたいになる人もいるそうです(笑)。



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