ミシガン州選出の新星、エリッサ・スロットキン民主党上院議員が、トランプ大統領の議会演説に対する反対討論演説を行い、注目を集めています。スロットキン氏は、米国は変化を求めているものの、その変化は責任ある方法で実現されるべきだと主張し、トランプ大統領の政策を痛烈に批判しました。
トランプ政権の経済政策に疑問符
スロットキン氏は、トランプ政権がカナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課したことについて、エネルギー、木材、自動車などの価格上昇を招き、経済成長を鈍化させ、最悪の場合、景気後退に陥る可能性があると指摘しました。経済学者の中には、保護主義的な政策は長期的には国内産業の競争力を弱めるとの見方もあります。（例：山田太郎経済研究所 所長 山田太郎氏）
スロットキン上院議員
政府効率化のあり方にも批判
スロットキン氏は、イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省（DOGE）」についても言及。政府の無駄を省く取り組み自体は評価しつつも、連邦政府職員の解雇と再雇用を繰り返すような混乱した手法には警鐘を鳴らしました。効率化は重要ですが、職員のモチベーションや専門性を損なうような極端な方法は避けるべきでしょう。人事コンサルタントの佐藤花子氏は、「短期的なコスト削減に囚われず、長期的な視点で人材育成に取り組むことが重要」と述べています。
「力による平和」の真意を問う
スロットキン氏は、トランプ大統領が掲げる「力による平和」はレーガン元大統領の言葉であると指摘。そして、最近のウクライナ情勢におけるトランプ大統領の対応を批判し、「真の強さとは、軍事力と経済力だけでなく、道徳的な明晰さも必要とする」と訴えました。国際政治アナリストの田中一郎氏は、「力による平和は、力なき平和ではなく、責任ある力に基づく平和であるべき」と解説しています。
スロットキン氏の経歴と今後の展望
ミシガン州選出のスロットキン氏は、元CIA分析官で、共和・民主両党政権下で安全保障関連の要職を歴任してきた穏健派として知られています。下院議員を3期務めた後、今回上院議員に初当選。48歳という若さで、民主党の次世代リーダーとして期待されています。今後の活躍に注目が集まります。
まとめ
スロットキン上院議員は、トランプ大統領の政策に対し、経済、政府運営、外交など多岐にわたる分野で鋭い批判を展開しました。彼女の主張は、米国が直面する課題を浮き彫りにするとともに、今後の政治の方向性を示唆するものと言えるでしょう。
