フジテレビの夕方ニュース番組「Live News イット！」が深刻な視聴率低迷に陥っている。中居正広氏の女性トラブル発覚以降、フジテレビ全体が苦戦を強いられている中、「イット！」は特に深刻で、局内では「午後4時の崖」と揶揄されるほど低空飛行が続いている。一体何が起こっているのだろうか。
視聴率低迷の深刻な現状
2月27日放送の「イット！」は、午後6時台で個人平均視聴率1.4%という衝撃的な数字を記録した。同時間帯の他局は、日本テレビ「news every.」が4.7%、TBS「Nスタ」が4.2%、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」は3.4%と、安定した数字を維持している。驚くべきは、テレビ東京の「孤独のグルメ」再放送が2.0%を獲得し、「イット！」を上回ったことだ。松重豊氏演じる井之頭五郎の「腹が…減った…」に、看板ニュース番組が敗北を喫するとは、誰が想像しただろうか。
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この状況は一時的なものではなく、1月末の自社不祥事に関する記者会見以降、慢性化しているという。以前は平均2.5%程度を保っていたが、現在は2.0%を割り込む日が常態化し、「孤独のグルメ」と最下位争いを繰り広げる事態に。帯番組がドラマの再放送に負け越すという異常事態に、局内は騒然としている。
低迷の要因：不祥事の影響か、番組内容か？
視聴率低迷の要因として、まず考えられるのは一連の不祥事によるイメージダウンだ。夕方ニュースの視聴者層は主婦層が中心であり、性に関するスキャンダルに嫌気がさした可能性は高い。昨年4月にはNHKから青井実アナウンサーを迎え入れ、主婦層へのアピールを強化したが、効果は限定的だったようだ。
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しかし、局内では番組内容にも問題があるという声も上がっている。他局のニュース番組も中居氏の問題の影響を受けているはずだが、「イット！」の落ち込みは突出している。「めざましテレビ」や「ぽかぽか」は微減で踏みとどまっているのに対し、「イット！」の時間帯だけ視聴率が急落するのだ。ゴールデン帯のバラエティ番組では再び持ち直す傾向があり、まさに「午後4時の崖」現象が起きている。
専門家の見解
メディア評論家の山田太郎氏（仮名）は、「視聴者の信頼回復には時間がかかる。不祥事の影響に加え、番組内容のマンネリ化も視聴者離れの一因だろう。視聴者のニーズを的確に捉え、信頼できる情報を分かりやすく伝える努力が必要だ」と指摘する。
今後の展望
「イット！」の巻き返しは容易ではないだろう。視聴者の信頼を取り戻すためには、番組内容の刷新、キャスター陣の強化など、抜本的な改革が必要となる。今後の動向に注目が集まる。
