東京都内の公立小中学校で増加中!「一足制」のメリット・デメリット、保護者の声は?

東京都内の公立小中学校で、外履きのまま校内に入る「一足制」を導入する学校が増加しています。特に港区では、多くの学校で既に導入済み。今回は、一足制のメリット・デメリット、保護者の声、そして衛生面への配慮など、多角的にこの新しい取り組みを解説します。

一足制とは?導入の背景にあるもの

一足制とは、上履きを廃止し、外履きのまま校舎内に入るシステムのこと。東京都内では、港区、中野区、台東区など、複数の区で導入が進んでいます。特に港区では、公立小中学校の半数以上が既に一足制を採用しています。その背景には、児童生徒数の増加による昇降口のスペース確保の必要性、そしてグラウンドの人工芝化などが挙げられます。港区教育委員会の担当者によると、児童生徒数の増加に伴い、下駄箱を撤去することで昇降口のスペースを有効活用できることが大きなメリットとのこと。さらに、グラウンドが人工芝化されたことで、土埃などが校舎内に持ち込まれるリスクが軽減されたことも、一足制導入の追い風となっています。

保護者の声は?メリットとデメリット

一足制に対する保護者の意見は様々です。メリットとしては、朝の支度が楽になる、忘れ物や履き替えの手間が省ける、といった声が聞かれます。共働き世帯の増加に伴い、朝の時間を有効に使えることは大きなメリットと言えるでしょう。一方、衛生面への懸念や、雨天時の対応など、デメリットを指摘する声も少なくありません。実際、SNSなどでは「土足で教室は不衛生」「雨の日は床が汚れる」といった意見が見られます。 港区在住の小学校1年生の保護者、佐藤さん(仮名)は、「一足制のおかげで朝の支度が格段に楽になりました。子どもも喜んでおり、忘れ物も減りました」とメリットを語っています。

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衛生面への配慮は?

一足制において最も懸念されるのは衛生面です。港区教育委員会は、通学路の整備状況が良く、土埃などが少ないため、上履きへの履き替えは必ずしも必要ではないという見解を示しています。さらに、各学校では、定期的な清掃や消毒、マットの設置など、衛生管理を徹底することで清潔な環境を維持する努力を行っています。 衛生管理の専門家である田中先生(仮名)は、「定期的な清掃と消毒、適切な換気を行うことで、土足による衛生上のリスクは十分に抑えることができます」と述べています。

まとめ:これからの学校環境を考える

一足制は、児童生徒数の増加や共働き世帯の増加といった社会の変化に対応するための新しい取り組みです。メリットとデメリットを理解した上で、各学校、そして地域全体でより良い学校環境づくりを目指していくことが重要と言えるでしょう。 今後の動向にも注目しながら、子どもたちの健やかな成長を支える環境づくりを進めていく必要があります。