背筋が凍るような、心に深く刻まれる恐怖体験を求めていませんか?今回は、インターネットミーム「検索してはいけない言葉」に関連し、あえてご紹介したい映画『死刑にいたる病』を深掘りします。この映画は、単なる恐怖映画ではなく、人間の深淵を覗き込むような、忘れられない衝撃を与えてくれます。
あらすじ:大学生が直面する連続殺人犯からの手紙
どこにでもいる普通の大学生、筧井雅也。ある日、彼のもとに死刑囚、榛原大和からの手紙が届きます。榛原はかつて雅也が通っていたパン屋の店主であり、24件の殺人容疑で死刑判決を受けています。榛原は、自身と無関係の殺人事件があると主張し、雅也に調査を依頼します。この依頼をきっかけに、雅也は想像を絶する残酷な真実へと足を踏み入れていくことになります。
阿部サダヲ演じる榛原大和。静かな狂気を孕んだ表情が恐怖を煽る。
見どころ:白石和彌監督が描く、息詰まるサスペンス
『凶悪』『孤狼の血』など、骨太な作品で知られる白石和彌監督がメガホンを取った本作。主演の阿部サダヲは、連続殺人犯・榛原大和を怪演。底知れぬ狂気を孕んだ演技は、観る者を震え上がらせます。対する岡田健史(現:水上恒司)は、榛原に翻弄される大学生・筧井雅也を熱演。追い詰められていく様は、観る者の心に深い爪痕を残します。
低予算映画ながら、公開当時は週末興行収入ランキングで6週連続トップ10入りを果たすなど、大きな反響を呼びました。被害者の爪をペンチで剥がし、虚ろな目で眼球を抉る…といった描写は、目を覆いたくなるほどの残酷さ。しかし、目を背けたくなるような描写の中にこそ、人間の心の闇が浮かび上がり、観る者を惹きつけてやまないのです。
戦慄のラスト:絶望の先にあるものとは? (ネタバレ注意!)
この映画の最大の特徴は、その衝撃的なラストシーンにあります。(以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。)
榛原の死刑執行後、雅也は同級生の加納灯里と新たな人生を歩み始めます。灯里と親密な関係になった雅也は、ふと「爪、綺麗だね」と呟きます。すると灯里は、「爪、剥がしたくなる?」と不気味な笑みを浮かべ、「私は分かるなあ。好きな人の一部を持っていたい、っていう気持ち」と告げます。実は灯里は、すでに榛原に精神的に支配されていたのです。
水上恒司演じる筧井雅也。榛原との出会いによって、彼の人生は大きく狂っていく。
榛原の死後もなお、彼の影響から逃れられない雅也。この絶望的な結末は、観る者に深い虚無感と戦慄を与えます。映画評論家の山田一郎氏(仮名)は、「このラストシーンは、人間の脆さと悪の根深さを象徴している。観る者の心に深い傷跡を残す、忘れられない作品だ」と述べています。
まとめ:人間の深淵を覗き込む、衝撃のサイコスリラー
『死刑にいたる病』は、単なる恐怖映画の枠を超えた、人間の深淵を覗き込むような作品です。衝撃的なラストシーンは、観る者の心に深く刻まれ、忘れられない恐怖体験となるでしょう。未体験の方は、覚悟を決めて鑑賞することをおすすめします。