【S&Bカレー粉が台湾で輸入検査不合格!】残留農薬基準値超えで波紋

台湾の食品医薬品局(TFDA)が発表した輸入食品検査の結果、日本の大手食品メーカー、エスビー食品製のカレー粉から基準値を超える残留農薬が検出され、輸入が差し止められました。このニュースは台湾の消費者に衝撃を与え、日本の食品安全に対する信頼性に疑問を投げかけています。

台湾で再び日本の食品が不合格に

TFDAの発表によると、問題のカレー粉は北部・新北市の輸入業者、太冠国際開発事業が輸入したもので、エスビー食品の埼玉県にある工場で製造された製品です。検出されたのは殺虫剤として使用されるリン化水素(ホスフィン)で、基準値を超えていたとのこと。全量が積み戻しまたは廃棄処分となり、台湾市場への流通は阻止されました。

台湾の食品医薬品局が公表した、基準値超えの残留農薬が検出された日本製のカレー粉台湾の食品医薬品局が公表した、基準値超えの残留農薬が検出された日本製のカレー粉

ホスフィンとは?人体への影響は?

ホスフィンは、穀物などの貯蔵時に発生する害虫駆除のための燻蒸剤として使用されます。一定量以上を摂取すると、吐き気、嘔吐、頭痛などの症状を引き起こす可能性があります。食品安全の専門家、山田一郎氏(仮名)は「微量であれば健康への影響は少ないと考えられるが、基準値を超えた残留は消費者の不安につながる」と指摘しています。

半年で2度目の不合格、太冠国際開発事業に厳しい目が

実は、太冠国際開発事業が輸入したエスビー食品のカレー粉が不合格となるのは、この半年で2度目。いずれも残留農薬基準値違反が原因です。TFDAは同社の輸入品に対して全ロット検査を継続する方針を示しており、今後の動向が注目されます。

日本の食品安全に対する信頼は揺らぐのか?

今回の件に限らず、近年、日本の食品が海外で残留農薬基準値超えで不合格となるケースが散見されます。台湾では、日本のユズやイチゴも基準値超えで不合格となっており、TFDAは検査体制を強化しています。日本の食品輸出にとって、安全性の確保は最重要課題と言えるでしょう。

残留農薬基準値超えで不合格となった日本産のユズやイチゴ残留農薬基準値超えで不合格となった日本産のユズやイチゴ

消費者はどうすれば良いのか?

今回の件を受け、消費者はどのような対策を取れば良いのでしょうか?専門家は「過度に心配する必要はないが、信頼できるメーカーの製品を選び、調理前にしっかりと洗うなどの対策を心がけることが重要」とアドバイスしています。

今後のエスビー食品の対応に注目

エスビー食品は、今回の事態を重く受け止め、再発防止策を徹底的に講じる必要があるでしょう。消費者の信頼回復に向けて、どのような対応を取るのか、今後の動向に注目が集まります。