大阪・関西万博会場の大屋根(リング)直下の護岸の一部が波による浸食で崩れた問題で、日本国際博覧会協会(万博協会)は11日午前、人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)の会場で被害状況を報道陣に公開した。
リングは1周2キロの環状で、一部が水面にせり出す構造となっている。万博協会の説明によると、2月17日に注水を開始したところ、19日頃にのり面に浸食が見つかり、リング外側約480メートルと内側の約120メートルに拡大した。
内側は、護岸に埋め込まれた排水管を通って勢いよく海水が外側に流れ出たことが原因で削り取られた。外側は、強風で高い波をかぶったことが影響した。
リングは地下約60メートルに延びるくいで支えられているため、安全性に問題はないという。担当者は「開幕に影響が出ないよう護岸を石で覆うなど対策を進めていきたい」と話した。