民主派香港立法会議員インタビュー 「逮捕は市民を挑発するのが目的だ」





区諾軒議員

 【香港=藤本欣也】24日の香港区議会(地方議会)選を前に一斉逮捕された民主派の立法会(議会)議員の一人である区諾軒(く・だくけん)氏(32)が保釈後の12日、産経新聞などのインタビューに応じ、「逮捕は市民を挑発するのが目的だ」と主張、抗議活動による混乱拡大を理由に選挙を中止しないよう香港当局に求めた。

 香港では立法会議員と区議会議員を兼ねることが可能。区氏も2011年の区議会選で当選した後、区議を2期務めているが、今回は「立法会議員として他の候補者を支援したい」として出馬していない。

 区氏のもとに警察から逮捕の通知が来たのは8日夜。今年5月に立法会の委員会で議事進行を妨害したとする立法会の条例違反容疑だった。

 「半年も前のことだったので、予想もしていなかった」という区氏は9日未明、警察に出頭し3時間の取り調べを受けた後、帰宅を許された。

 「(5月の委員会の)当日、親中派議員からマイクを取り上げようとしたが、それもできなかった」と話す区氏。「取り調べ中、警察は私の罪を懸命に探しているようだった」という。

 結局、当局は区氏ら民主派の立法会議員7人を起訴、区氏らは11日に正式に保釈された。民主派議員の一斉逮捕で市民たちの反発をあおり、混乱拡大を理由に、区議会選を中止できるようにするのが狙いと民主派陣営ではみている。

 18区議会の計452議席を直接選挙で選ぶ区議会選は、香港で「最も民主的な選挙」だ。区氏によると、中国政府の香港出先機関、香港連絡弁公室が「選挙情勢を調べたところ、親中派敗北の可能性が高いとの結果が出た」との情報がある。

 しかし「香港の官僚や親中派勢力の中にも、選挙は実施すべきだという意見があり、中止か否かは予断を許さない状況だ」という。



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